第12話~聖門の双璧~

遥は毎日放課後に美佐からGBに関する事を習っていた。


そしてGG《ゲートガード》に何回か行ったが実践経験が足りないと言う事で拠点に予備戦力として待機させられていた。


「私も皆と一緒に行きたい・・」遥はそう思っていると


「折原、今日も居残りか?」


遥が声の方を見ると美佐が立っていてその横に担任の南雲が立っていた。


「な、南雲先生?」


驚いた遥を見た美佐は改めて紹介をした。


「あぁーそうか始めてか・・聖門の最凶の聖服教師の南雲睦美だ」


「最凶はお前だろう大和・・」


と冷静に突っ込む南雲


「南雲先生もそうだったんですか・・」


「あぁ、よろしくな折原」


挨拶が終わると美佐と南雲はモニターを見ながらオペレータと話を始め、少しすると美佐がマイクを着け交信を始めた。


「こちら拠点の大和だ、天羽聞こえるか?」


「はい、聞こえます」


「そちらの状況は?」


「現在、GB数体と交戦中ですが当初の数より少ないです」


「少ない?」


そう聞いた美佐はオペレータに確認をしていると拠点の警報が鳴り出した。


「拠点前に新たなGBを確認・・か、数・・・ひゃ、100以上」


「陽動か?」と美佐が思うと。


「天羽聞こえるか、こちらにもGBが出現したがこちらで対処する、そっちは現状のGB討伐をしてくれ」


美佐は送信を終わると南雲の方を見ながら。


「鯨森も戻ったばかりだし、折原を出す訳にもいかないし・・どうする南雲?」


そう言われた南雲は表情を変えずに


「100体位ならお前1人で何とかなるだろう?」


南雲にそう言われた美佐は困った様に


「大和は戦闘系じゃないし」


「お前は十分凶悪な聖服だろうが」


「はいはい、分かりました」


2人は遥にモニターで見て置くように言うと司令室から出て行った。



遥がモニターを見ていると聖服を光らせた2人が現れ南雲は拳に光る武器を着け美佐は大きな大砲の様な注射器を抱えていた。


「GBも知恵が付いてきたのかな?」


美佐がそう言うと南雲が拳を鳴らしながら


「侵略しようとしてる星にまさか対抗武器があるとは思わなかったから、少しは頭使ったんだろう?」


「南雲・・久しぶりに勝負するか?ハンデは1分で」


「・・で何を賭ける?」


「来週の宿直で」


「いいだろう」


南雲がそう言うとモニターから姿が消え大量にいるGBのど真ん中に現れ次々GBを倒し始めた。


「合いも変わらず凄いね」


美佐は時計を見ながら呆れて言った。


その凄まじい光景を見て遥は息を飲んでいた。


「南雲先生、GBを殴り倒してる・・」


「59・・60・・南雲時間だよ」


美佐はそう言うと聖法を唱え注射器からビームの様な物を連射し数匹単位で攻撃を始めた。


そして5分もしないうちに2人は現れたGBを全て倒してしまった。


「大和は60ってところかな?南雲は?」


「80だ」


「ハンデ無くてよかったじゃん」


「言い出したのはお前の方だ・・来週の宿直は頼んだぞ」


「そんな約束したっけ?」


「・・・」



GBを倒し終わった2人は拠点に戻ると南雲は会議があると行ってしまった。


遥は戻って来た美佐に


「大和先生・・凄かったです」


「凄い?あれ位なら遊びだし南雲が本気だしたら・・同じ時間で300はいける」


「さ、300?」


「まぁーあれだ、南雲はこの世界で聖拳せいけんと呼ばれてて対GB近接戦闘では右に出る者はいないからな」


遥が驚いていると美佐は可愛い声で


「大和はか弱いから本気出しても80が限界だから・・」


「それでも十分凄そうですが・・」


遥は呆れて言った。



寮に戻り遥は片霧に拠点前であった事を話した。


「南雲さんと大和さんの見れたならあれを基準にしない方がいいよ・・あの2人は変人だから」


「変人って先輩?」


「東門が現れてからGB討伐統計があるんだけど、日本のトップ1と2はあの2人で私と天羽先輩と大和さん足しても2桁は違う」


「ふ、2桁?」


「聞いたと思うけどあの2人は聖拳と聖銃(聖獣)って呼ばれてて海外からも評価が高い」


「そんなに凄い人だとは・・」


遥が関心していると片霧が


「まぁーその2人がいるから俺達は安心して戦えるんだけどな」


「安心?ですか・・」


南雲先生はともかく大和先生までそんなに凄い人だと遥は思った。

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