第9話 7月12日
道路には目にはいきれないほど無数の小型バイクが行きかい、道端では屋台の片隅で気持ちよさそうに犬が昼寝をしている。
僕はタイのバンコクにいて、これから長距離バスでラオスとの国境の町に向かうところだ。
旅は気持ちを高ぶらせてくれる。
実際は、新しい景色を見る経験づくりを言い訳にした現実からの逃避行なのだが、まだ見ぬ景色への期待は、単純に僕に生きる意味を残してくれているようだ。
そう、僕の生きる意味を乗せて、バスは疾走する。
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