転生？私の睡眠なくなった先

第35話突入

マリー達が到着すると目の前に建物が建っていた。

「あれですね」

「そうちょっと時間が経ち過ぎちゃったみたいね」

「かなり警戒されているわね」

「さてとどうしましょうか？」

「そのまま、闇雲に行ってもダメでしょう？」

「その通りだ」

「それいいかも」

「え！」

「ここで正面から攻撃している間に裏から回るのもありね」

「なるほど、念のためにこの魔法をつけてあげるね」

「俺が行くんですか？」

「そうよ、イージェス。あなたの修行にもなるんだから。その為にロンがマグマの制御してくれているんだからね」

「そんなーじじ修行サボりやがって」

「ほー、お主口が悪くなったようじぁの」

「どっから現れるだ」

マリーの手のひらにロンが現れている

「マリー様も出さないでくださいよ。心臓に悪い」

「え！だってロンがみたいって言うからさ。これなら見えるでしょ？それに地面から出てこられたらそれの方が大変なことになるしね」

「くっ！クソが」

「ちゃんとやらんか、イージェスの修行を頼んだからにはちゃんと見届けなくてはならぬしの」

「小さいジジに言われるとさらにムカつくぞ」

「これ、可愛いわね。そう思わない？アメール」

「たしかに、私と同じサイズいいね、アメール今度物達と話すといいよ。みんな同じサイズだから仲間になれると思うんだ」

「え、いるの？」

「いるよ、ここが終わったら紹介するね」

「楽しみだな、早く終わらせようよ」

「そうだね、そういうことだからよろしくね」

「何がだよ、何も解決してないだろが」

「そうだったっけ？」

「あーもういいよ。やればいいんですよね」

「わかっているじぁない。よろしく」

「でも、イージェスだけじぁかわいそうよね。そうだ、キリウスいるんでしょ？」

「は！ここに」

「見ていたんだからわかるでしょ。よろしく」

「は！仰せのまま」

「イージェス、私の配下キリウス協力して戦ってね」

「マリー様より紹介されたキリウスと言う。よろしく頼む」

「俺がイージェスだよろしくな」

「先に忠告しておく、マリー様を侮辱したら殺すから気をつけてくれ」

「なんの忠告だそれ？忠告じぁなくてさそれ、殺す宣言だよな」

「そうとも言うな」

「そうとも言うじぁなくて、そうなんだよ」

「それに関しては、同感だな」

「お前もか、エブァンも勘弁してくれ」

「何を言っている。宣言ではない。確定だ」

「もっとたちが悪いわ、もういい、そんなことするつもりないからさ」

「なんだ残念だな、戦えると思ったのだが」

「たしかに最近体が鈍っているからな」

「お前らな」

「あら、それなら今度2人とも相手してあげるわよ。無駄口たたく暇があるんですものね。可愛がってあげるわ」

「い、いえ。大丈夫でございます」

「はい、今すぐに行きます」

マリーは、不敵な笑みを2人に向けた。

その直後、2人はすぐ行動に移し、去っていった。

「残念、逃げられたわ。体が鈍っているって言ってたから相手しようとしてあげたのにな」

あの笑顔、なんか怖いぞ。それにだ、2人の反応がいかにも何かありますって感じだもんな。

今度聞いてみるか、いや聞かない方が幸せか？

マリーの相手なんてしたらそれこそ死ぬ。

前にマリーと2人は手合わせをした時のことだ。

「あら、これでおしまいなの？エブァン、もっと魔方陣の貼り方を考えないとダメよ。これじぁここにありますよって言われているのと同じよ。

キリウスもよ、僕ここにいますって言うのと同じよ。2人としっかりやりなさいよ」

待て待て、なんなんだ。魔方陣にはカモフラージュ、撹乱転移を付与しているのだぞ。

それを簡単に見つけ出して、さらに俺の足元に展開され攻撃を食らうってありえないだろ。お陰で動けなくなるほどにダメージを食らった。

勝てるわけがない、諦めがついてくるがそうはさせてくれない。くそ、相手してもらうなんて言うじぁなかった。

マリー様、これはきつい。隠れて攻撃をする前に、隠れたそばから攻撃されてはな。それにだ、撹乱魔法交付しながら水の玉を移動しているのだが、キリを利用していても攻撃を交わせないほど早い、お陰で本体が被害を受け動けなくなってる。

「もっと、わからないようにしないとダメよ。この魔法2人に教えるから、もう一度ね」

2人を回復させ、魔法を教えてもらって実践したがまたもや同じ結果になっている。

「貴方達ちゃんとやっているの？」

「マリー様が強すぎなんですってば」

「そうです。少しは手加減をしていただかないと、コツを覚える前に終わってしまうのです」

「これでもかなり手加減しているのよ。私なんか体に付与何もしてないのよ。優しいと思わない？攻撃食らったらもろに食らうんだからね」

それ、優しさか？何かズレている気がするのだが

そんな事があり、2人はそれ以来相手をしてもらう事がなくなった。

「イージェス、ほらキリウスが準備終わったみたいだし行ってくるといいよ」

「わかりました。行ってまいります」

「気をつけてね」

マリー様凄く呑気に手を振っているけど、感覚的におかしいような気がするのは気のせいか？

「私達も行きましょう、エブァンが裏で仕込み終わらせてくれていると思うから、移動するわよ」

エバァンの元へ移動魔法で移動した。

「イージェス、これから魔法交付する、これをつけていれば大抵の攻撃は大丈夫だが、絶対ではないからな。気を抜かずに行けよ」

「わかった、でも建物の周りには何も無いように見えるが？」

「確かにな、イージェスにも見えるようにしてやる」

魔法を目に交付した。

「おい！なんだこの数」

「見えたようだな」

「マリー様はこれ見えていたんだよな？」

「勿論だ、だから俺が来たんだ」

「はぁー、マリー様も呑気に手を振れる状況ではないと思うんだが」

「そこは気にするな。マリー様にとっては簡単なことなんだが、めんどくさいからこっちに回しただけなんだ」

「面倒ってないだろ」

「マリー様の事だから修行にもってこいだと思っているに違いないな」

「骨折れそうだ」

「それと気をつけろよ、殺したらダメだからな」

「はあ？なんでだよ。そんなの無理に決まっているだろうが、この数だぞ？」

「殺してもいいが後でお前が死んだ方がマシだと思い知ることになるぞ」

「どっちも、どっちだな。やけくそだ。やってやる」

「その域だ。俺も気合を入れてやるからな」

「よろしくな、一体どれぐらいいるんだろうな？」

「ざっと1万ほどだな」

「聞かなきゃよかった」

「行くぞ」

「おう」

戦場に走り出した。

最初にイージェスがマグマ魔法を放ち出し、致命になった所でキリウスが水をかけ命を落とさないようにしていた。

「今度は、そっちの方が多いいな」

「なら、位置を交代するぞ」

「わかった」

交互に駆り出された魔法を打ち込んで行った。

しばらくするとほとんどの人が地面にうなり声をあげながら横たわっている状況になっていた。

「これで一通り片付いたな」

「マリー様は行っただろうか？」

「どうだろうな？マリー様の事だからもうそろそろ魔方陣の前にいると思うぞ」

「俺達が心配する必要もないんだがそれでもな、心配はするさ」

「そうだな」

ーーーーー　一方その頃　ーーーーー

「エブァン準備は出来た？」

「はい、結界は全て解除済みです。それと申し訳ありません」

「どうしたの？」

「それがですね、どうも移転魔法か5重にかけられていて、最後の１つだけが組み換え式で解除できなかったのです」

「わかったわ、2人とも下がって」

「はーい」

「は！」

魔方陣に手をかざすと羽を広げるように解除していった。まるで天使が羽を広げているように見えた。

「なんて美しいんだ」

「本当に綺麗」

2人は見とれてしまったいた。

「ちょっと2人もそこでぼーっとしてないで行くわよ」

「はい」

「うん」

急いでマリーの後を追いかけた。

裏の扉も同じように解除して、中に入っていった。

「扉多くない？絶対ハズレあるよねこれ」

「確かに多いね」

「はじから開けちゃおうかなー宝探しみたいで良さそう」

「マリー様、遊んでおりませんか？」

「バレた？」

「バレたではなく、ちゃんとやってください。外ではイージェス、キリウス達が頑張っているのですから」

「わかったわよ、でも修行が終わりそうな所で頑張るから、それまで１つずつ扉あけましょうよー」

「わかりました、それなら外の人数が1500人切ったらちゃんとやってください、約束ですからね」

「やったー、約束するー」

「やっぱり楽しんでるようにしか見えないです」

「何言ってるの。楽しいに決まってるじぁない？何が出るか楽しみ」

はしゃぐマリーを見ていると子供がはしゃいでいるようにしか見えないのだから困ったものだ。

「まずは、手前から順番にあけましょ」

「わかりました」

エブァンが魔法で確認した後ドアを開ける

「機械だらけね、何に使うのかしら？ここら辺触ってみたら動くかも」

「マリー様勝手に」

いきなり爆発した

「ゲホゲホ、ビックした。爆発したわね。あれ爆破装置だったのね」

「勝手に触るからですよ」

「大丈夫よみんな怪我してないでしょ？」

「そういう問題ではないのですが」

のんきだ、こっちは気がきではないのに。

「次行きましょう」

「待ってください、だから勝手にって。開けてるし」

マリーが次の扉をかけると目の前に巨大な水槽が現れた。

「ねーこの中に何か泳いでいるわよ？」

「どれですか？うわぁー」

「エブァン引っかかってる。ふふふふ」

「マリー様ー」

マリーがエブァンの後ろに回り込みうわっと声をかけたのだ。

「イタズラをしないでください、心臓に悪いですから」

「エブァンも少しは余裕をもってやらないとダメよ。余裕なさすぎ」

なぜ怒られた？全くマリー様はたまにこういう事がある。まじめにやっている時はなんて事ないのだが楽しみがあると手がつけられん。だれか止めてくれないかなってその役目俺だ。

諦めながらもマリーを見ていると！？

「マリー様、こ、れ！」

「ええ、助けてあげなくちゃね」

水槽の中には人魚がいた人間と同じほどの大きさだった。

「あなたお話できるのかしら？」

「！？」

人魚が振り向いた

ーーーもしかして、私の声聞こえるの？

「よかった、お話できるのね。はじめまして私マリーよろしくね。貴方の名前あるのかしら？」

ーーー私の名前はメルア

「メルア、こんな所で何をしているの？」

ーーー私、捕まってしまったの

「でも貴方なら出られそうだけどね」

ーーーそれができないから困っているのよ

「そもそも貴方が捕まること事態あり得ないのだけれど？」

ーーーそうよ、私達は決して人に見つかることがないはずだった。ある日水の異変があって、それに私が触れてしまった結果姿が見えてしまう状態になってしまったのよ。そのままだと他も仲間も捕まる可能性があるだから、私1人で隠れていたのに捕まってしまったの。私が隠れているのがここだとわかっていたかのようにね

「きっとそれは水の異変ではなくて魔法よ。異変だったらキリウスが気づいていたはずなのだから」

ーーー魔法？そんな魔法があるのですか？

「あるわ。ただしその魔法には条件があるの。その条件を満たしてしまったからメルアは姿が見えている状態におちいったのよ。それには場所を特定する魔法もついてあるからメアルが隠れている場所がわかったんだと思うの。あくまでも推測だけどね」

ーーーそうだったんですね、私を実験台にすると言っていたので怖くて口を閉ざしていたのです。もしかしたら聞こえる者がいるかも知れなくて。

「もう大丈夫、これから助けてあげる」

ーーー本当ですか？

「もちろんよ、アメールもそうしたいでしょ？」

マリーの後ろに隠れていたアメールが顔を出した

「マリー様もちろんよ。なんたって私たちの仲間ですもの」

ーーーあなた火の人魚ね。久しぶりに見たわ、てっきりいなくなったのだとばかり思っていたのよ

「私1人だけになってしまったわ。でもマグマの底にいるのだけど今は出ることが許されていない。私だけが残る形になったの、私と対話できる人を見つけるまでだったんだ。だからそろそろみんなが姿を現わす事が出来るんだよね。みんなに会うのが楽しみでもあるんだ」

「アメール、それもうみんないるわよ。ロンと一緒マグマの中で遊んでいるわ」

「えー、それ早く言ってよ。私も行きたい」

「ダメよ、先に貴方にはやらなくてはならない事があるのよ。それをしないで戻ったらみんな元の場所に戻されるわよ」

「そんなー」

「もうすこし我慢して、そうしたらみんなの所に行けるから」

「わかったマリー様が言うなら我慢する」

「ありがとう、そういう事だからメルア貴方も解放してキリウスの所へ行って。そうしたら帰れるはずだから」

ーーーキリウス様がここにいるのですか？

「ええ、私の配下になっているけどね」

ーーーそんな、それでは私達はどうなるのでしょうか？

「キリウスに聞けばいい、まずは解放しないとね」

水槽に手をかざし唱えはじめた

「時に縛られる物　水の流れさえぎる物　大地と共にあり続けよ　エテヌエル」

水槽と水に魔法が付いていたので解除し、メルアの体の周りに水をまとわせ空中に浮かべるように付与した。

「これは？」

「空中泳げるでしょ？」

「それもですが、水の中ではないのですが？」

「それキリウスに聞いて、きっと教えてくれるから」

「それじゃ次行くわよ」

「あのー私は？」

「キリウスの所行っていいわよ」

「え！」

「行かないの？」

「そうではなくて、何かあるのでは？」

「何を？」

「それを聞きたいのです」

「何もないわよ。私に何して欲しいの？」

「例えば、配下にするとか、強制的に捕らえるとか？」

「そんなの趣味じぁないよ。どこの世界にそんな事して楽しいのよ」

「とにかく、キリウスの所行って。話はそれからね。私次行くからね」

「わかりました」

メルアはキリウスの所に向かっていった。

「今度は何かしら」

「だから待ってくださいって」

バンと扉を開けると草だらけだった。

「すごい生い茂っているのだけど？前が何も見えないわよ」

「どうしますか？」

「燃やそうよ」

「それの方が簡単そうだね」

「やめろ！？」

「！？」

「今何か言った？」

「私じぁないわよ」

「俺でもないよ」

「草の中に何かあるのかしら？エブァン貴方なら緑だから探って？」

「わかりました」

エブァンは草の中に何がいるのかを探していた。

「あー面倒だ」

ーーーフロンツメーなんとかしてくれ

ーーー仕方ないわね、よいしょっと。つか待てたわよツタの檻に入れてあるからね。せっかく寝てたのに。

ーーー悪かったよ。余りにも草だらけだから面倒だったんだよ

ーーーエブァン、あの魔法使えたでしょ？

ーーーあ！

ーーーマリーに振り回されていない？

ーーーまあな。マリー様にもいい所があるんだよ。約束守るからな

ーーーわかったわよ。私寝るからね

ーーー助かった。

「マリー様、見つかりました」

「エブァン、ダメよ。自分でやらないと」

「え！」

「フロンツメーにお願いしたでしょ」

「申し訳ありません、もしかして……」

「ええ、聞こえてたわよ。聞きたくなくても聞こえるんだから仕方ないでしょ」

「はい」

忘れていた。マリー様は全ての属性に愛されている方だった。

それのおかげで普通の会話同様に聞こえるのだった。

「今度から自分でやってね。それとフロンツメーに会いに行くからと起きた時にでも伝えておいてね」

「わかりました、捕まえたのはこちらです」

伐採魔法を使いながら前に進んでいると四角く囲まれたツタが見えてきた。

「あれ？」

「アメール気がついた？」

「うん、ここにこんなに人魚を捕まえて何してるのよ」

「本当ここにもいたなんてね、もしかしたら全て揃いそうよ」

「そんな事していいわけない」

「アメールが怒るのも無理はないわね。でも安心して、私が助けるから怒らないでね」

「無理よ、ひどいこんなにも捕まえて実験しようとしていたのでしょる？」

「それでも人魚を実験できないでいるみたいね。当たり前だわね、その前に属性がみんなを守ろうとして制御できないのだから」

「実験なんてさせるわけない」

「この子も解放しないとね」

「うん、マリー様お願い」

「任せて。聞こえているんでしょ？ここから出してあげる」

ーーーフロンツメーなんで捕らえたんだよ。僕はここの建物から出たいだけなのに

ーーー私が出してあげる

ーーー君にそんなことはできない。そうかしらね。出るんだけどな。

ーーーなんだエブァン様までいるんだよ。助けてくれるの？

ーーー助けるのは俺ではない。マリー様だ。

ーーーこんなチビに出せるわけがない。

その言葉を言った瞬間、檻を切り刻み緑の人魚の首に刃を向けた。

「もう一度、言ってみろ、殺す」

ーーーごめんさない。

動くことすらできずに謝るので精一杯だった

「エブァン、その辺にしないとその言葉をそのまま返すわよ。私が言いたいことわかるでしょ」

「は！」

マリーの足元まで下り跪いた。

「それで、この建物から出たいんだったわね」

ーーーはい

「急に大人しくなっちゃってどうしちゃったの？」

ーーー大丈夫です。

「ほら見なさい、かわいそうにエブァンのせいよ」

「申し訳ありませんがあまりにも無礼が過ぎたものですからつい」

「エブァンももう少し大人にならないとね」

「怖かったわね。貴方名前はあるの？」

ーーーはい、僕の名前はミーです

「この建物からだしてあげるね。ちゃっと待って」

この魔法ね。これなら壊しても大丈夫ね。パリン、音と元に壊れた。

「これで出られるわよ、ミー」

ーーーありがとうございます

「フロンツメーの所に行っていろ」

ーーーはい

ミーはフロンツメーの元へ向かっていった。

「あら、外が1500人を切ってしまったわね。しょうがないから他は後で見るわ」

「では、向かいますか？」

「ええ、一番奥にね」

マリーは一番奥の部屋に足を向けるのだった。