第8話 応用例

応用例:魔法的な耐性


 魔法的な耐性は第三原則で、適当に『相』が変わらないことにすれば説明できます。魔法が発動したのに効果が薄いのも説明できます。

 全く魔法をかけられないような耐性は第一原則が満たせないのです。

 魔法が絶対的に失敗する耐性は第二原則が満たせないと考えられます。反作用が大きくなる場合もあります。


応用例:人工知性とアイテム


 魔法的なアイテムや、これまでその存在感が薄かった心を持つインテリジェンスソードなどの役割についてですが、この人工にしろ知性であることの魔法への関わりはこの魔術学では大いに示唆に富みます。

 普通に第一原則の自動的な『相』の分析能力を持つ品物であっても良いでしょう。

 また、それら道具として、威力を向上、保証するものは第二原則を満たすのを補助する品物であるとします。

 さらに、第三原則にある例の「適当に」という部分で自動的な調整能力をもつ品物であっても良いわけです。

 アイテムが象徴『シンボル』として使われるなら、単に第二原則を満たすための最低条件にしかなりません。


応用例:魔法的生物の非コスモポリタン性


 彼らが伝説化するのは、ある『相』上の空間に縛られているからとします。ある魔法的な存在として何らかの『相』のダイナミクスに依存していると解釈します。その土地の『相』の性質に依存しているため、その空間から出ると魔法的性質を失ってしまうと説明できます。魔法的性質を失ってしまうとどうなるのかは、伝説が伝説でなくなるとしか申し上げられません。様々な生物がいるので一つ一つ説明する他にないでしょう。三つの全原則が関わります。生来に魔法的性質を持つ生物は怪物に限らず、コスモポリタンも含む場合がありますが、魔法的に強力なほどその性質を保てる生息範囲が狭いという不思議な点も説明できます。

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