サイボーグ力士・MASAHIRO

しろめし

序章「目覚めよ、その魂」

20XX年。相次ぐ角界の不祥事とヴィーガンたちによるクソデブ差別によって相撲の地位は堕ちるところまで堕ちた。

この現状に相撲協会は一石を投じる。

力士のグローバル化。

モンゴルからの輸入を主としてきたが、世界各国からの力士の輸入を決意。

地球上のマッシブ、クソデブ、バイオレンスが日本へ集結した。

世はまさに大相撲時代。


「まさひろ、サッカー見に行こうず」

「IKUIKU〜」

まさひろは友人の山口と出かけようとした。

そのとき大型トラックがまさひろに突っ込んできた。

「アオオオオオオオオオン!」

「まさひろ!アァァーッ!」

「イヤァァァァ!アアア!」

トラックの運転手は錯乱し、ギアを巧みに切り替えると前進とバックを繰り返した。

まさひろはペースト状になり死んだ。


「目覚めよまさひろ」

「うーん、ここどこ」

まさひろが目覚めると、そこは怪しげな実験室めいた不審な部屋だった。

まさひろの目の前には薄汚れたジジイが立っていた。

「ジジイ誰よ」

「わしは力士系サイエンティストおじいちゃん。まさひろ、お前はサイボーグとして蘇ったのだ」

「アッ!肉体がメタリックになってる!なんてことだ!」

「まさひろよ、お主のムチムチで豊満なわがままボディは相撲をやるための肉体だ。その肉体をサイボーグにした今、お主は最強の力士となった。まさひろ、相撲をやるのだ」

「YARUYARU〜」

「よし、さっそく国技館に乗り込むぞ!全ての力士を皆殺しにしてやる!」

「応!」


その日、国技館ではロックバンドのライブが行われていた。

「それでは聞いてください。今日の最後の曲『レクイエム』」

「アォォォォーン!」

まさひろの咆哮が木霊する。

足の裏に取り付けられたジェットで、舞台へと一気に飛び上がる。

「不審者だ!KOROSE!」

バンドのドラマーが二刀流スティックでまさひろに立ち向かう。

「効かぬ!」

まさひろの掌から衝撃波が放たれドラマーは粉末と化した。

「力士!こいつ力士だ!」

「くたばれ力士!」

ベーシストが大剣の如くベースを振り回し、まさひろへと叩きつける。

「soiya!」

まさひろの目からレーザービームが照射される。

「アッ!」ベーシストは蒸発した。

「イヤーッ!殺人鬼力士!イヤーッ!」

ボーカル兼ギターは逃げようとする。

「イーヤーサーサ!」

まさひろは伸縮自在のちょんまげブレードでボーカル兼ギターを千切りにした。


「まさひろ、面白いやつが現れたな」

裏相撲協会会議室のモニターにまさひろの有志が映し出される。

「力士的世界征服の上で、やつの存在が吉とでるか、見ものだな」


暗躍する裏相撲協会。

世界各国から集められたライバル力士。

サイボーグ力士・まさひろの運命は如何に。




たぶん続かない。




おしまい。

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