第159話0159★生姜とハチミツの相性はバツグンで薬効効果があります



 うん…良い感じに出来たな……生姜も辛すぎないし…

 ハチミツがちょっと少ないかもしれないけど………

 あんだけ食べたんだから、これぐらいで良いよな


 生姜には、身体を温める効果があるし

 免疫を高める効果もあった筈

 背中の翼の根元の炎症にも効くだろう


 「白夜、コレを飲んでおけ、生姜湯つーモンだ

  身体が温まり、消炎効果もあるからな


  それに、あれだけの量のハチミツを食べたんだ

  喉も渇いているだろう」


 そう言って、神護はうっすらハチミツの入った生姜湯を白夜に手渡した。

 コップを手渡された白夜は、温かい生姜湯にキョトンとしていた。


 〔えっとぉ~ 父上ぇ~ 道具も何も無いのにどうやって?

  コップの中だけ お湯の状態にしたんですか?


  それに 生姜湯ってなんですか? 消炎効果がある

  って言うことは もしかして これは薬湯ですか?


  私の持っていた大きな布袋の中には 貴金属しかなかったはず

  薬草類は 入ってなかったんですけど? どこから?〕


 そんなコトを思いつつも、やはりハチミツの舐めすぎで喉の渇きを覚えていた白夜は、たっぷりの疑問を口にすることなく、神護から手渡されたコップに入った生姜湯を1口飲んでみた。


 手渡された生姜湯は、熱すぎず、温すぎず、飲み頃の温度だった。

 そして、ハチミツの甘さに疲れた白夜の舌を優しく刺激する。


 「父上 とても美味しいです なんか 喉をすぅ~っと通ります」


 そう言った後、白夜はコクコクと美味しそうに生姜湯を飲む。

 神護は、白夜の言葉に頷き、暗くなった周囲を見回しながら言う。


 「そうか…白夜の口にあって良かった……

  生姜湯は、薬効効果もあるからな


  あと、今日は、このまま夜通し小川をくだるが

  白夜は、眠くなったら眠って良いからな」


 生姜湯を飲み干した白夜は、空になったコップを神護に手渡しながら頷く。


 「はい 父上」


 神護は、布袋にコップをしまい、出した短剣は布袋にはしまわず、剣帯に装備した。

 何時、必要とするかわからないが、いちいち探すのも面倒だった為だ。


 獲物を獲った時に、獲物を捌くのに、短剣の大きさは丁度良い大きさだった。

 刃渡りが、獲物を解体するのに適していたので、しまわなかったのだ。


 剣帯にさげている剣と短剣が、自分の動きに支障がないことを確認し、神護は今まで担いでいた布袋を、腕輪の中へとしまいこんだ。


 陽のあるうちは、この【竜ケ峰りゅうがみね】の樹海もどきを歩くのに、支障もなければ、危険も感じなかった。

 が、夜は勝手が違うので、行動の自由を最優先と考えて腕輪の中にしまったのだ。


 「んじゃ、夜通し歩くから、お前は眠気が来たら寝ろよ

  転生した者かもしれないが、今は幼体なんだからな

  身体の成長に、睡眠は大事だからな」


 そう言って、身軽になった神護は、白夜をすいっと抱き上げる。

 神護からの注意に、白夜は素直に答えながら、居心地の良い場所を探す。


 「はい 父上 眠くなったら寝ます」






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