第136話0136★白夜の異変3 白夜の翼は、ひよこの翼
白夜が、背中の皮膚を切ることに了承したので、神護は背負っていた布袋の中から短剣を取り出す。
神護は、川水で1度洗ってから、短剣をためつすがめつして頷く。
まっ……それなりの切れ味はあるだろう……
出来れば……メスとか欲しいけど……無理だし
これ以上の羽化に時間をかけると、不味いな
白夜の身体の負担を考えたら、迷ってらんねぇ
神護は、小さく火炎系の呪文を唱え、短剣を1度熱して、雑菌を払い、水系の呪文で洗い流して冷やした。
そして、ソッと指先で肩甲の側の赤い痣をそっと触って確認してから、ハッとする。
「………あっ………」
「父上 ど…うか…しまし…た………か?」
白夜の言葉に、神護がすまなそうに言う。
「ごめんな、白夜……その…着替え……今、コレしか…無いから
皮膚を切る前に、全部、脱いでからの方がイイと思う……」
どうする?という意味を含んだ言葉に、白夜もハッとする。
〔この後 全裸で過ごすのも 血まみれの衣装を着て過ごすのも
流石にソレは ごめんですね ここは素直に脱いでおこう〕
「父上 脱がせてください 血まみれはイヤです」
白夜からの答えに、神護は頷いて、ソッとフォーマルドレスと下着を脱がせ、先に外して別の岩上に置いた、マントの上に置く。
そして、全裸で岩の上に立つ白夜の背後に回り、さきほど指先で確認した翼の位置を再度確認し、ソッと肩甲骨付近の赤い痣がある皮膚に指先を走らせて、痛み耐性と軽減の魔術を施す。
神護は短剣の先端をほんの少し皮膚に食い込ませ、赤い痣をなぞるように、短剣の先端をあてて軽く引く。
そう、ツイッと皮膚を薄く切ったのだ。
そして、神護が短剣を引くと、内側からまるで肉が弾けるかのように
「……っ……」
肉が内側からの圧迫から解放されたくて、
ちなみに、そういう出方をしたわりに、出血は少しだった。
痛みに身体を震わせた白夜に、神護がすまなそうに言う。
「ごめんな、白夜…原始的な方法しか取れなくて………
かなりキツイと思うけど……もう一回……我慢してくれ」
神護のセリフに、皮膚を切られた痛みはさほど感じていない白夜は、先程までのもどかしさと激痛とぞわぞわする不快な蠢きが半分解消されたので、ホッとしながら言う。
「だいじょうぶ…です 父上
片方の…翼が解放されて 背中全体の激痛が半減しました
もう片方も お願い………します……
切り傷は…ほとんど…痛みません………」
背中の圧迫が軽減したことを伝えられ、神護は頷く。
「わかった……じゃ……もう片方も切るぞ」
そう言って、先刻同様の手順で、赤い痣をなぞり、痛み耐性と軽減をかける。
そして、再び短剣の先端を少しだけ食い込ませ、赤い痣にそってツイッと皮膚を切った。
途端に、やはり内側から肉が
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