第125話0125★古の女神の神殿6 白夜の衣装はお姫様


 だぁぁぁぁ~……小さい子用の服が無い……マジかよ

 ……あの飛翔族に渡された布袋ン中は、金貨とか……

 宝石類が基本で……着替えになりそうなモンが無い……


 悩みに悩んだ神護は、ポンと手を叩く。


 あっ…そうだ……あん時…腕輪に突っ込んだ……

 ネズミーランドで、イベントの出口間際で……


 ……ゲットした宝箱から……お姫様の衣装……

 さっさと脱出したくて、ポイッと入れたの………


 腕輪ン中に入れた、ふわふわのお姫様衣装でいいかな?

 あの衣装………こっちで、取り出せるかなぁ?


 そんなことを考えながら、神護は腕輪に手のひらを翳して、入れた物を取り出すイメージをしてみる。

 と、直ぐにそれは出現した。


 「ほっ………はぁ~……マジで……よかったぁ~…


  …ちっちゃい、ぽんぽん状態の白夜に……

  着せられるモノが……とりあえずでもあって………


  流石に、いっくら幼児っつてもなぁ………

  ぽんぽんの丸裸じゃ……連れ歩けねぇ~からなぁ……


  まして、これからここ女神の神殿を出て森ン中に行くんだし

  だから、ふわふわひらひらなのは、我慢してくれよ………」


 そう言って、神護は、3歳児ぐらいの白夜にお姫様の服を着せるのだった。


 神護が、ふわふわのお姫様のような衣装一式を出したのを、見ながらも内心はとんでもなく複雑だった。


 〔あぁ~… 失敗したな 誕生した時用の着替えなど

  全然考えていなかったな このさい 妹や従兄妹が

  着ていたような衣装でも しかたないなはぁ~………〕


 白夜は、たとえ女児用のモノでも、着るモノが存在することにホッとしていた。

 流石に、着替えがないからと言って、全裸のままでマントに包まれてとかは、ちょっと………と、思ったのだ。

 神護は神護で、女児用とは言ってもかなり大きめのソレ《ふわふわドレス》のタグを確認していた。


 〔ふ~ん……コレって7歳用なのか……

  にしても、フォーマルタイプで良かったぜ………

  下着もかなり大きいけど…一応あるし………


  下着の調整はいいぜ、ゴムだからな

  いざとなったら、引っ張って結べばイイから……


  それに、ふわふわのフォーマルドレスよりも

  かなり長いマントも入ってたからな…………〕


 「白夜…どこかの街にでも行くか……

  旅商人とかのキャラバンでも見付けたら


  身体にあった着替えを買うから

  今は、コレふわふわドレスで我慢してくれっか?」


 神護に差し出され、自分の身体に違和感を持ちつつ、白夜は素直に頷いた。


 「はい 父上…………あとで 街に行ったら

  予備の着替えが欲しいです」








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