第110話0110★ネズミーランドは危険がいっぱい?20 イベント開始11


 そして、神護はとういと…………。

 何度も異世界の狭間に連れて来られていたので、いざという時の戦力という意味で、妖狐のギンとは、竜治に《契約》してもらいたかったりする。


 優香は、手に入らないことを知りながら、グズグスする竜治に意地悪する為に、妖狐のギンに声をかける。


 「じゃ~……私と《契約》しよ……

  これでも、一応は霊力あるしぃ……


  こぉ~んなに可愛いのに…渋ってる

  竜治君より…相性いいかもよぉ~………」


 そう言いながら、神護の肩に鎮座ちんざする妖狐のギンに、腕の中においでおいでをする。

 神護は、さっさと竜治と《契約》させたいので、しれっと言い放つ。


 「んじゃ…さっさと優香との《契約》済ませて……

  次のポイントで……休憩所目指すとするか………」


 その神護のセリフに、竜治は少しだけ頬を膨らませる。


 優香ちゃん……神護の望みわかってて………

 そういうコトを言うなんて酷いよ……

 断れないでしょ………


 キツネ好きの優香ちゃんに、譲りたいところだけど……

 神護は戦闘能力という意味で欲しているから…………

 

 本当に、神護は、意地悪だよねぇ…………

 それに追随する優香ちゃんも…………


 2人して、僕が断れない状態に

 スルッと追い込んでくれるんだから………


 でも、その人でなしな神護の黒い部分も、好きだから

 これはもうしょうがないね


 どうも、僕は、神護に対しては、M気質らしい…………

 惚れたら終わりだよね………


 でも、人でなしのクセに、絶対に僕を護ってくれる

 神護は、ほんとぉぉぉ~に、優しい悪魔だよ…………


 今回の…妖狐との《契約》は…きっと、霊力の強い

 僕を護る意味でも、必要なんだろうなぁ~…………


 神護の肩にいる〈ドラゴン・ソウル〉は、どうやら

 ホンモノみたいだからねぇ………はぁ~………

 チープな異世界旅行譚…で、すむことを祈るしかないね


 まったく、もう、ギン、君と僕は一蓮托生だよ……

 君を利用し尽すことに…僕は…なんの良心の呵責もない

 覚悟したまえ……今日から……君は…僕の……だよ…


 神護の言う意味が理解できるだけに、竜治は嘆息する。





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