第97話0097★ネズミーランドは危険がいっぱい?7



 神護達11人は、人ごみを掻き分け、なんとか入場口へとたどり着いた。


 はぁ~…なんとか、入場口にたどり着いたけど………

 警備員の数がはんぱねぇ~………って、当たり前か…


 入り口には、ネズミーランドのマスコットキャラが待機していた。


 「はぁ~い、11名様で

  ひとパーティーでいいですかぁ?」


 と、ネズミが喋る。

 正確には、ネズミキャラの女の子、でっかいリボンを頭に乗せた○ニーである。

 ○ニーが、神護達の入場人数を確認している間に、裏方らしい人間がおお慌てでかけずりまわっていた。


 「はい…その予定で来ました」


 ちらっと見たら、やっぱりという顔で、ここの責任者らしい者が何か指示していた。


 なんだろう? もしかして、大人数だから?


 神護が疑問に思う中、○ッキーが神護の答えに大きく頷いてから説明に入る。


 「剣と魔法のファンタジーランドへようこそ

  まず、このイベントの説明しますね


  イベントは数人でパーティーを組んで行います。

  みなさんは既にパーティーメンバーが居ますから

  関係ないかも知れませんが…………


  説明するは、規定で決まってるんで…ゴメンナサイ」


 そう言って、優雅にお辞儀をする。


 なんかなぁ~……ネズミにお辞儀されても……

 可愛いと思えないなぁ~…………


 などと、全員が思ったが、一応顔には出さなかった。

 その間にも、○ッキーが説明を続ける。


 「パーティーメンバーが足らなくて

  募集の場合は………

  あそこのカウンターで申請して…………」


 言われてそちらに向けば、既に仮装した者達が一区画にたむろって、声を掛け合っている姿が見えた。


 「最低人数は、一応2人ですが

  推奨は5人~6人ぐらいです

  …………が、どうしますか?」


 どうやら、パーティーを分けるかという話しらしいが、神護としては弟妹を分割するのも、女子組みを外すのも問題外なので、首を振る。


 「いや、見ての通り、3人は子供だし、女子は……

  とんでもなく絡まれやすいんで…………

  このまま……この11人で、入ります」


 ○ッキーは、神護の説明に大きく頷く。

 流石に、イベントの中で、女の子が襲われたら問題になると理解したらしい。


 「わかりましたぁ~……

  では、11人パーティーで…ご登録ですねぇ~…

  …あちらにあるカウンターで………


  パーティー名と人数を、ご登録いただきますと……

  ギルドタグと、衣装その他一式が手渡されます

  ご登録と入場料で、御1人様1万円です」


 そう○ッキーが説明し終わると、シンデレラが出現し、にっこりと笑って、本当の受付口まで案内してくれた。

 ちなみに、じつはコレ、時間稼ぎだったりする。







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