e12「リレー小説、参加中」
こんばんは。幼い頃、「台風一過」を「台風一家」と思っていた薮坂です。幼い頃、それでえらく恥をかきまして。それ以来、きちんとした日本語を使わないとなぁ、なんて思っていたのをふと思い出しました。それはさておき。
前回のエッセイは、「インプットしまくってます」というお話で、最近読んだものでオススメを、なんて言ってたワケですが。最近読んで面白かったものをただ挙げてもアレなので、今回は今まで私がインプットしてきたお話の中でも、「夏」というテーマで一作、ご紹介させて貰おうと思います。
◆「ラフ/あだち充」
突然ですが私、あだち充先生を崇拝してるんですよ。シンプルイズベストと言いますか、引き算の妙といいますか。少ないセリフでここまで読ませるマンガを描けるのは、あだち先生が一番だと思ってます。
さらには多作なんですね。厳しいマンガ界でヒットを連発させられるのは、その実力が本物である証左なのでしょう。何よりもすごいのは、「間」の取り方だと思うんです。あだち先生のコマは、セリフのないコマが割りと多く出てきます。でもそれがとても自然なんですよね。本当に凄いと思います。これは「絵の力」に他ならなく、きっと小説では文字通り間が持たないことでしょう。
さて、そんなあだち先生の作品は数あれど、どれが一番かと問われればですね。私が即答するのがこの「ラフ」なんです。かなり昔のマンガで、1987年に始まった作品です。
だからでしょうか、近くの漫画喫茶には残念ながら置いていませんでした。それより前の「タッチ」は置いてあるんですけどね。
ざっくりお話を説明すると、競泳の花形たる自由形の選手「大和圭介」が、水泳の飛び込み選手である「二ノ宮亜美」と出会い、反発しながらもお互いに惹かれ合っていくという「水泳+恋愛」の王道的なお話です。
まずお互いの第一印象が最悪で。亜美が圭介に対して、作中初めて掛けた言葉がまさかの「人殺し」。いやぁ、これは穏やかではありませんね。
なぜ亜美はそこまで圭介を嫌っていたのか。それは、お互いの家に原因があるのです。亜美の家も、圭介の家も、実は和菓子屋を営んでいるんです。当然、お互いはライバル関係にある同業者。しかも亜美のお祖父ちゃんは、圭介のお祖父ちゃんとしのぎを削りあい、心労がたたり亡くなってしまったのです。
お祖父ちゃんを殺したのは誰だ。大和だ!
と言うわけで、亜美は圭介を恨んでるんですよ。お互いにいがみ合う家。まさに現代のモンタギュー家とキャピュレット家。ロミオとジュリエットです。
実を言うと厳密に言えば、ラフは夏だけのお話ではありません。春夏秋冬いろいろなイベントを通して、圭介と亜美がお互いを深く知り合っていくお話なのです。夏以外のエピソードも素晴らしいのですが、ラフと言えば夏! と思うくらい、夏がぴったりのお話なのですよ。
特に。ラストシーンが、とにかく素晴らしいんですよ。今までいろんな作品を見てきましたが、これに勝るラストシーンはないのではなかろうかと、本気で思える傑作です。
ラストシーンの季節は盛夏。ですので、「ラフと言えば夏!」と思ってしまうのかも知れません。
古いマンガですが、今読み返しても本当に面白いです。私がラフを初めて読んだのは小学校高学年の頃でしたが、大人になってから読むとまた別の味わいがありました。
そんなラフのラストシーンを、皆さんにも体験して頂きたいです。機会があれば、是非!
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と言うわけで、インプットのご紹介はここまで。次は久しぶりにアウトプットができたので、そのご紹介です。
タイトルにも書きましたが、カクヨムで交流させてもらっている、ゆうすけさんが企画されたリレー小説に参加しています。
リレー小説のタイトルは「2000光年のアフィシオン」。言葉の響きで選んだそうですが、ゆうすけさんのワードセンスに脱帽です。ジャンルは薮坂史上初めてのSFです。いや、これがSFになっているのかどうかははたまた疑問ですけどね。笑
久しぶりにお話を書くことが出来てよかったですし、これはリレー小説。他の参加者様方が、私の話をどう料理してくれるのか。とても楽しみです!
ご興味のある方は、是非ともゆうすけさんのページに足をお運びくださいね。
ゆうすけさんのリレー小説の紹介ページ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890542300
この物語が今後、どんな展開を迎えるのか。
本当に楽しみでなりませんね!
短いですが、今日はここまで。
いつもありがとうございます。
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