場所を変えて再戦! ガ〇ト

 2019年5月5日の示談を経て、今日7日、最終の領収書と引きかえに、50万円を支払う予定の両親。

 その朝は驚くほど平和的で、なごやかだった。

 父は家族にスイカを買ってきてくれて、場数を踏んでいるのか落ち着き払っている。

 わたくしが「おいしい!」というと、父は

「もっと静かに食べなさい! 慎み深く!」

 というので、おかしくてならない。

「そういうのが、好みなんだ?」

 と返すと。

「そうだ。(母に向かって)おまえも、徳川家康を早く読んで、ああいうふうに生きなさい」

 と。

 これもおかしいのだが、父は真剣だ。

「人生は重き荷を負うて遠き道を行くがごとし……」

 呪文のように言って席を立つ。

「今は戦国時代じゃないのに……」

 こっそり母に言って苦笑してしまうわたくし。

「でもまあ、長生きしたいなら、健康オタクでいいかもね」


 とりあえず、最終(?)決戦の地は、〇スト!

 わたくしが業者に家に来られるのは、嫌だからと言って勧めた。

 そこなら、業者の家に近いし。

 父は9時AMになる前から、急ぐように郵便局へと出かけて行った。

 母も自分の車で、出かけた。


 *ところが、後に、父がせかせかしていたため、ガス〇ではなく、業者の事務所でやりとりをすることに決まったそうだ。

 あれほど、個室や人気のないところで話しては駄目だと言ったのに。

 お友達が忠告してくれたことも、ことごとく無にしてくれて、結局50万円だけとられて、慰謝料別途請求します、ときた。

 まったく、やってられない。

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