第194話熱海の温泉

11月26日火曜日 午後3時

 AMG G63で小田原厚木道路を走っている。助手席には綾香。後ろにマキ。

 ベントレーで行きたかったが、狭い後部座席をマキが嫌がり『G』になってしまった。

 快適さはGが上なのでいいのだが。


 熱海の旅館に着くと番頭が荷物を持って部屋まで案内する。前と同じ離れなので気が楽だ。


 挨拶に来た女将がお茶を煎れてくれる。お茶うけの温泉饅頭と東伊豆の『ぐり茶』は良く合う。

 女将が下がり時計を見ると午後4時半になっていた。

 娘達と露天風呂だ。


 娘達の身体を比べると、まだマキの方が立派だ。ブラジャーのサイズは綾香がEでマキはFカップらしい。

 少し幼児体型気味だったマキのウェストがくびれてきて、なかなかのスタイルになっている。

 綾香は16歳とは思えない程セクシーだ。日本人離れした尻の形かいい。


 2人の娘とふざけている内に空が紺色になっている。


 海の上に広がる東の空には星が見え、西の空はオレンジ色だ。


 風呂に浸かりながら娘達を両脇に抱える。


 銀座のアンを思い出す。


 風呂から上がり、3人とも浴衣を着て寛いでいると夕食が運ばれて来た。

 豪華な和食だ。

 娘達はステーキで俺はキンメダイとカワハギの刺身を選んでいた。

 肝醤油を付けて食べるカワハギは最高だった。

 娘達は天婦羅の海老が美味しいと言って、俺の分まで食べた。

 リクエストしておいた焼酎の『魔王』を水割りで飲む。


 寝室の布団は3組が、並べて敷かれた。俺が真ん中だ。

 布団の中でも触りあい、ふざけあって寝た。


11月27日水曜日

 朝6時に目が覚めて、布団をそっと抜け出して露天風呂に浸かる。

 東を見ると相模湾が朝日に輝いている。少し右には初島が見える。


 8時になり朝食が運ばれて来た。

 寝室の娘達を起こす。

 納豆をかき混ぜている時に電話が掛かってくる。二階堂だ。

「何処にいるんですか?」

「久しぶりだな。今、熱海だよ」

「くわーっ! いいな、温泉ですか?」

「熱海って言ったら温泉に決まってるだろ。韓国に居たんじゃないのか?」

「一段落したんで帰って来たんです。中本さんは、今日東京に帰ってきますか?」

「朝飯食べたら帰るよ」

「分かりました。今、松涛に来てるんですが、一度赤坂に戻って昼頃に又来ます」

「わかった。昼飯一緒に食おう」

 

 熱海の旅館に宿泊代金等25万円を払って出てくる。


 途中、網代の道路沿いに出ている干物屋で旨そうなのを選んで買う。

 活さざえも有ったが、ゆうべ食べたので手を出さない。


 娘達が海を見て走りたいと言うので、二ノ宮まで西湘バイパスを走って小田原厚木道路に移った。


 東名の海老名サービスエリアで娘達の買い物に付き合い。松涛の自宅に着いたのは11時半になっていた。


 車庫に車を入れると、奥のNPO事務所から二階堂が出てきた。

 俺の前に来て言う。

「韓国は完全に日本の領土となって、百済(くだら)県』と言う名前になります。県庁は釜山になります」

 



 

 



 

 

 

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