第48話 ジェヴォーダンの獣

 映画にもなった有名なUMA

 18世紀のフランス・ジェヴォーダン地方で人を襲った巨獣である。

 オオカミに似た獣であったと伝わっている。

 被害者は1764年から1767年にかけ死者60~100名という、まぁ3年間で随分暴れたものである。

 具体的な目撃例によると、牛くらいの獣で姿はオオカミなんだそうだ。

 尻尾は長く赤い毛で覆われていたのだという。

 映画では黒いけど。


 この巨獣の変わった性質は人は襲うが家畜は襲わないという点である。

 普通、逆だろ?


 単純に考えられるのは訓練された獣ということだ。

 この性質が、未だに陰謀説が持ち上がる要因である。

 単に人肉を好むだけかもしれないが…

 正確には測れないのだが、198回襲撃がされ、死者は88人、負傷者は36人だとか、それより多いとか少ないとか…主に子供と女性が犠牲になったそうです。


 ボサッとしているわけにもいかず、オオカミ狩りのプロが動員されるのだが、失敗続きで狩られるのはオオカミばっかり、バカばっかということで、王の火縄銃運搬人で狩人の中尉、フランソワ・アントワーヌが現地に送り込まれる。


 1765年9月20日、アントワーヌは体長1.7メートル、体高80センチ、体重60キロの巨大な灰色のオオカミを仕留めるのだが…オオカミにしちゃ大きいと…まぁそんな感じで微妙な空気感のまま、多額の報奨金を貰って英雄となり無事解決と…なったわけだが、その後も別の地区でも巨獣の襲撃は止まず、真相は闇の中。


 陰謀説は1767年6月19日、地元の猟師ジャン・シャストルは、獣を殺しすぐに襲撃を止ませたことで名誉を得たという話のほうである。

 巨獣を撃つ前に目の前で祈りを捧げ、その間、巨獣は大人しくしていたという。

「コイツのペットじゃね?」説である。


 思うに訓練されたデカい犬に毛皮被せて、人を襲わせていたんじゃないかな?

 本当に殺したかったのは1人だけとか…金欲しさとかね。

 だとしたら色々考えるもんだ。


 太古には巨大なオオカミ、犬はいたようだし、その末裔とか考えれば浪漫だけど…人しか襲わないってとこが、この話のミソなんだよね。


 クマかもしれないしね。

 まぁ、牛サイズっていうのがリアルなんだよ。

 ゆえにこの話が現代に残ってるんだろうなと思います。


 この手の話にはリアリティが何割混ぜられるかがポイントです。

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