花屋を営む「あたし」の一人称視点で書かれる日常ものです。現世と魔法の世界が、花屋を通じて接点を持ってしまった状況となります。草花をテーマに、常識的な視点と、魔法使い的な視点ではその意味や効能が異なるなどといった、対象を両面から捉えた書き方がされています。全体的に落ち着いた雰囲気の作品です。魔法の世界といえば『魔女の宅急便』のキキの実家か、ターシャ・テューダーの庭のような、植物に囲まれたイメージを持たれる方は読まれると良いと思います。