夢十二夜

keびん

夢を見る。

眠る。

ただただ眠る。

眠れば夢の中で彼女に会える。

必ずではない。ごく稀に、彼女と出会う。


彼女は容姿端麗で、初めて見たときから心を奪われた。

しかし、彼女はいつもこちらには全く興味がない様子。

口を開かず、ぽつんといつも一人でいる。

目も死んでいるというか、もっとこう「とおくのほう」を視ている気がする。

クールビューティーで、ミステリアスで、夢の中でしか会えない彼女に僕は恋をした。


だから今日も惰眠を繰り返す。

彼女に会う為に。

彼女に会いたいが為に。

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