第2話 しゃーど

ボク達は旅をしている。目的は何かだって?決まっているだろ!まおう討伐だよ!まおう討伐!

何故討伐するかだって?はっきり言って個人的には理由などない。地元の村人及び地元の王様から、なんか討伐しろの圧が強くて仕方がなく…。

ゆうしゃは、まおうを討伐するものらしい。それのみ存在理由があるのだ。それがアイデンティティーなのだ。哀しすぎる…他者を排除するロールがぼくだなんて。

そんな事を頭の中でぐるぐる自問自答しながらの憂鬱状態で足取り遅く、まおう城に向かって歩いている。


「腕がなるね!」


「…」


「ゆうしゃ様がそんなテンションでどーするの?しっかりしなさいよねっ!」


バン!


「痛いなぁ…」


下を向いてぶつぶつ愚痴を言っている根暗ゆうしゃの猫背の背中を強めに叩き、渇を入れる女の子。しゃーど・うっどはうんどだ。

炎のような赤毛で猫のように目が大きく美形のゆうしゃと同い年16才。皮で造られた鎧を着て桃色のハーフパンツを履き、ロングソードを装備している。


「なんでそう好戦的で武闘派なの?バファリンの半分は、何処に置いてきたの?」


「何訳のわからない事言ってるの!私たちは世界を守るゆうしゃパーティーなのよ!しっかりしてよねっ!」


軽く腕を交差させながらロングソードを操り軽くモンスターを狩りながら話しかけてくる。


いたよねー小学生の頃こういう熱血お節介女!苦手ですっ!!








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る