第7話 ゴブリン退治はラックスキル999とひのきのぼうで行うんです
薬草集めの為広大な草原でローザと二人薬草探しを始める。
「ナイト様ありました」
「ああ俺も見つけた」
二人して笑顔で雑談しながら薬草をローザが手に持つ籠に入れる。
いやー意外と簡単でよかったぜ。おい女神凡人の俺でもクエストクリアぐらい出来るんだよ。見たか女神め。
『ラックスキル999のお陰ですね。まあ、ある意味ラノベ主人公よりたちが悪いですね。何せラッキーだけで生きていく主人公なんて面白い筈がありません』
はあ⁉ ラッキーだけで生きていく主人公馬鹿にするなよ。知らないけど漫画やラノベ主人公にいてもおかしくねーだろーが。
そして俺をこの世界の主人公と認めてくれた女神。そこは褒めてやろう。
『偉そうなんで体爆破します』
ち、ちょっと冗談ですよ。神様仏様女神様。
『今日の所は許して差し上げましょう』
ムカつくムカつく、だけど体爆破は嫌だ。
俺はローザに冒険者ギルドに先に戻って宿の用意をお願いした。奴隷だったローザに出来るか不安ではあったが、満面の笑みで『分かりました』と言ってくれた。
うん凄い可愛かった。
俺は小便がしたくなり、草原から近かった森に生えている木の下で小便をする。
『下品な物をキャピキャピの女子に見せないでくださいよ。目のやり場に困るじゃないですか』
キャピキャピっていつの時代の言葉だよ。いや俺前世でも流行語とか疎かったし知らないから今の言葉なのかもしれないが。何かオッサンくさいぞ。
あと見なければいいだろ。俺だってトイレの場面なんて見られたくねえよ。
俺が小便を終えると、一匹の二本足で緑色のモンスターと目が合った。
あれ、何かやばいんじゃねこれ。俺魔法使えないんですけど、どうしよう。
『ひのきのぼうで戦えばいいじゃないですか』
ああ100ゴールドで買ったひのきのぼう一応装備してたな。よーしひのきのぼうで戦おう。
俺は一応装備がされたかステータス画面で確認する。
ステータス画面
名前:ハネヤマナイト
年齢:14
性別:男
装備:ひのきのぼう
ラックスキル999: カンスト
その他 凡人: カンスト
おお装備されているな。まるでゲームみたいな世界だぜ。原理は知らないが、とにかく興奮するぜ。
俺はひのきのぼうでゴブリン退治を行う。しかし問題がある。それは床に叩きつけた時、床が無傷だったことだ。大した堅くない床なのにだ。
おい女神勝てるのかよ俺は。ひのきのぼうで。
『さあ、幸運を祈っています』
おいいいいいいいいいい。ふざけるなよ、死んだらどうする気だ。
『大丈夫ですよラックスキル999なんですから』
根拠があるのかないのか分からねえよ。
ゴブリンが俺に向かって襲いかかってくる。
俺は足を滑らして
ラッキー。でもラッキーだけどなぜひのきのぼうの威力でゴブリンの目を潰せたんだろうか。
『この世界でのゴブリンの弱点は右目だからですよ。そんなことも知らないんですかナイトさん(笑)は』
知るわけねえだろこの世界の事情なんてな。勝手に異世界転生させられたんだからな。
こうして俺はラックスキル999の恩恵によりゴブリンを退治することに成功した。
次は料理でも始めようかな俺。
『無理無理黒こげになるのがオチですよ』
一々突っ込むな駄女神が。
『パクりはいけないんじゃなかったでしたっけ?』
もう俺は女神に突っ込むのをやめた。
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