第98話 ホワイトメレンゲのハート、そして置録鑑賞
瞬く間に一週間が過ぎてしまいました。
3月14日は、ホワイトデーですね。
白くて甘いものが欲しくなって、メレンゲクッキーをおやつにしました。
ハート型のを、紅茶と一緒にいただきました。
そうしているうちに、雨はおやつ過ぎに雪へと変わり、ホワイト・ホワイトデーとなりました。
リアル文字作業、終わりません。
音読確認を始めたら、どんどん手直し箇所が増えていって、これでよく納得してたな過去の自分と、半ば呆れながら作業継続中です。
そんな中、今週の息抜きは、映画でした。
撮りだめてそのままになっていた映画を、観ることにしたのです。
積読並みに置録(造語:放置録画の略)がたまってまして……
片端から観る元気はありません。
大ヒットやメジャーなものは気分ではありません。
そこで、文学小説が原作のひっそりとしたものを観ることにしました。
「ハナレイ・ベイ」(監督 松永大司 2018年)
原作は、村上春樹の短編集『東京奇譚集』(新潮文庫 新潮社 2006年)に収められた一編「ハナレイ・ベイ」です。
読んだことのある話でした。
手元に文庫本があります。
クモザルが、タロットカードの吊るされた男のように、ぶらーんとしっぽで枝につかまってこちらを見ている絵の表紙です。
以下、少しネタバレ混じりでの感想です。
新鮮な気持ちで読みたい、観たい方は、飛ばしてください。
映画は、概ね、原作に沿っています。
とある事故で突然愛する家族を失った主人公が、その死を受け入れるまでの過程が、淡々と描かれていきます。
映画では、原作にないエピソードが付加されていました。
原作を損なわない自然さだったので、違和感はありませんでした。
喪失とその受容――グリーフワーク、映画ではよりその印象が鮮明でした。
“奇譚集”の中に収められているだけに、とある奇妙な現象が起こります。
幽霊が、出るのです。
でも、ホラーやオカルト、幻想小説とは違うのです。
奇妙だけれど、ふとした時に腑に落ちて、ああ、そうなのだな、そういうことなのだな、と、沁みていく、不思議な物語世界が描かれているのです。
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