いちごの甘い蜜

@nemayu

第1話 真実の蜜

 幼い頃から僕には、他人とは少し違った特別な感情があった。それは...当時近所に住んでいた同い年くらいの運動をよくする男の子、彼は学校も同じで、クラスは違うけど、よく見かけてはこんなメガネでいかにも陰キャですよオーラを醸し出してる僕に、よく話しをかけてくれる心の優しい男の子だった。


 家へ帰ると、母は口癖のように僕に『またあの子と関わってるの?あなた体弱いの自覚しなさいよ?あんな野蛮な子と遊んでたらいつか、取り返しのつかない体になっちゃうかもしれないのよ?』と言う...『何故僕は体が弱いの??と聞いてもまともな返答が帰ってきた試しは1度もない。


 そんなことが幾度も続き数年が経ち...


 気づけばもう中学3年生の春、近所のその男の子も自然と仲良くなっており!親の話なんてまるで無かった事のようにいつもその子と遊んでいる...


突然だが、この時期になると性別検査というのをするらしい!僕は親があんなんだったから!この性別検査について聞いても、『ただの血液検査だよ〜』と軽く返答される。だから僕もあまりこの検査のことは深く考えてこなかったけれど...


 2日前、クラスでの保健授業での話からするとこの検査はこれからの社会での生存地位が決まる程の大切な検査で、更には!

男女とは別に、α、β、Ωの性が存在することを教わった。また、これらの性の階級制度やドロドロな恐ろしいことまで...


聞かなきゃよかった...





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