人が好きすぎる神と自分が嫌いすぎる人間達

おGちゃんMK2

第1話 変わり者の神

ここは「都内」と言われている場所の小さな小さな場所。

そびえ立つ建造物に囲まれ、細い細いジメっとした小道を縫うよう入ったところにある、小さな小さな空間と小さな祠。

そこに「私」は住んでいる。

人の子から神様と呼ばれていた「私」。

眠りについてから再び目が覚めてからどれくらいかはわからない。


私は神だが呪うとか、加護を与えるとかそんな大層なことはできない。

ただ小さな祠で祀られている、小さな小さな神だ。

しかし、私には他の神とは大きく違うところがある。


「よう、神様」

小道からひょっこり現れた彼はテッペイ。

人の子の男の子だ。

「今日も話していいかい?」

「もちろんですとも。」

なにも恐れもなく話しかける彼、それを当然と受けとる私。

彼は私の友人だ。


そう

私は「見えて」、「話せる」神だ。

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