死ねない霊の玲華さん
山波アヤノ
序章
目の前には、首吊り自殺をして死んだ女子高生がいる。
「──っ!?」
自分の部屋でこんな光景が広がっていたら、どんなに感情が薄い人でも声を上げて驚くと思う。
無論、俺も例外ではない。自分の部屋の天井から縄がぶら下がっていて、俺と同じ高校のセーラー服を着た女子が、首を吊って死んでいる。こんな非日常の極みを見せられて、冷静でいられるわけがない。
「えぇっと、まずは、110番! いや、警察? 違う、じゃあ、ひゃ、119番──」
「落ち着いてください、
声が聞こえた。女性の声だ。
……しかし、周りに人なんて誰もいない。脳に直接語りかけるなんてことはあり得ない。
残された選択肢はただ一つ。発言者と思われる人──首を吊ってる女子高生の方を見た。
その女子高生──クラスメイトの
「私、何をしても死なないから」
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