『血痕の庭』

幾度にも渡る探求、そして数多の巡礼者をもって、未だ果たされない聖地の発見。

新教会の一派『灰の教徒』は、アントラセンを筆頭に、森を燃やし尽くそうとし

悪夢が育んだ菌糸や怪異たちが、彼らの企てすべてを拒んだ。

戦いはアルカハムの血族が多く倒れ、森は彼らの血を飲み干した。

アルカハム参画後の新教会が秘密裏に出した事後報告書には、

現実世界で蔓延する未知なる黒い瞳の病、その源を見つけ恩恵を得る為に

次子アントラセンを悪夢に送り出したと記載されていた。

これは事実だろう。

アルカハムの上位権力者の思惑通り、灰の教徒の犠牲を以て

悪夢とアルカハムの血の交わりは果たされた。

……その忌むべき赤い寝床へと私は降り立った。

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