ネメシス戦域の強襲巨兵対戦型ウォーゲーム

構築技士と転移社企業

◆構築技士たちの傾向

　絶対性能を重視し最高スペックを追求する傾向のA級構築技士はクルトの他にケリー・リッチがいる。

　彼らはまず絶対性能を追求した試作機を作り妥協ラインを探り、量産機を作るのだ。自ずと高級機になりがちだ。

　逆に量産性、いわゆる費用対効果を追求するタイプがジョン・アームズのジャック・クリフと王城工業集団公司の王雲嵐だ。

　彼らは広く傭兵に戦闘手段を提供することに腐心し、いかに安く数を揃え、安定しているかを追求する。

　御統重工業の衣川英治と鷹羽兵衛はその中間の傾向にあるが、衣川は戦闘機、鷹羽は近接格闘機になると絶対性能を追求する傾向にある。

◆転移社企業連合『ユリシーズ』

　自信家ではあるが情に厚いケリー・リッチが提案したA級構築技士中心の互助団体。

　A級構築技士の身柄、知識を狙った

　戦力の維持など問題があり議論は難航していたが、アシア大戦発生時にメタルアイリス総司令バリーにより、メタルアイリスを転移社企業群とアシアを守るための専属軍として提案。

　これが決め手となり結成されることになる。

◆主要企業の傾向

『ジョン・アームズ』

　とにかく圧倒的な費用対効果を追求し、数を揃えることを主眼とする。

　ベアを導入し、危機的な惑星アシアを救った企業ともいえる。

　重工業生産に目をつけ、戦車生産を工夫し導入したのもこの企業。

『スカンク・テクノロジーズ』

　高機動機体を中心とする機体を主眼に開発する。生産は他企業に委託する場合も多い。

　シルエットによる三次元行動を可能にし、実戦可能なレベルにまとめた功績は大きい。

『クルト・マシネンバウ』

　不運にも二度会社が襲撃された企業。

　多くの高性能でバランスの取れた機体を作っている。

『王城工業集団公司』

　空戦、三次元行動は捨て陸戦を追求した企業。

　戦車運用に長け、榴弾砲やミサイルを装備した装軌装甲車をこの世界にもたらした。

『御統重工業』

　スカンク・テクノロジーズを同じく空戦を主軸となるとみて兵器開発を行っていた企業。

　スカンク・テクノロジーズは偏向推力スラスターで強引に機体を飛ばしていたことに対し、御統重工業は戦闘機を背負う形でグライダーによる長距離移動と割り切っていた。

『TAKABA』

　新興勢力の転移社企業。会長自ら傭兵で資金を稼ぎ開業した。一度マーダーの侵攻にあい、拠点を破壊されている。

　主に接近戦、格闘戦が得意な機体開発を心がけていたが売れ行きが芳しくなく、汎用路線に切り替え業績を持ち直した。

『シルエットベース』

　企業を名乗った形跡は一切無いが、他の転移社企業からは開発企業として認知されている。

　様々な最新技術を応用した試作兵器を作りだし、少数量産。アシアを守るためのアンダーグラウンドフォース『メタルアイリス』にのみ兵器を提供している。

　TAKABAと提携を開始した。

『？？？』

　ストーンズ勢力に突如誕生したロシア系企業。ストーンズの人間勢力アルゴナウタイに兵器を供給している。

　優れたバランスを持つシルエットや戦闘機を開発している。陸上戦力はクラップ社に任せている。

◆その他の転移社企業

　主な市場はＡ級構築技士が設計した機体が占めているが、B級構築技士の転移社企業もかなりの数があり、優れた製品を市場に提供している。

・ヘンケル社

　クルト・マシネンバウとは提携関係にある。

　主に半装軌装甲車を量産している車両メーカー。

・クライン社

　戦車と汎用シルエットを作成している重工業メーカー

・クラップ社

　ストーンズ側勢力に移った転移社企業。

　主に戦車、自走砲などを開発していた。

・BAS社（Britannia arms Systems)

元々は英国系の軍事産業企業であったが、様々な試作兵器を作ることで有名。

　発想力はA級構築技士を超えるとも。

・マーシャル・デフェンス社

　元は米国の軍事産業企業。

　主に戦車や装甲車など陸戦兵器全般を生産する。ジョン・アームズの提携企業でもある。

・五形（ごぎよう）重工業

　前進は地球の大手財閥。戦前戦後ともに日本の重工業、防衛産業を担っていた。同様に川上重工業がある。

　ファイブ・スクエアで有名な企業でブランドとなっている。

　主に戦車や重シルエットを生産している。

・KOROMO

　前進は地球の最大手自動車メーカーの一つ衣自動車。装甲車や生産性に優れた作業用シルエットを開発、販売している。

・夢幻

　前進は地球の自動車・バイクメーカー。戦闘機や半装軌車、装甲車両を生産している。

・ギャロップ社とアイギス社

　P336要塞エリアに誕生した最も新しい転移社企業の一つ。

　ギャロップ社は四脚型シルエットを生産し、アイギス社はシルエットベースの開発兵器を担当している。