ネメシス戦域の強襲巨兵対戦型ウォーゲーム

夜切怜

はじめに

 このゲームは小説「剣閃の強襲巨兵」の兵器の強さを実際にわかるように作成した対戦型アナログゲームのルールです。 ジャンルはボード使わないウォーゲーム、です。

 ダイスを使うのでTRPGの亜種のようなものだと思ってください。


 小説中の登場兵器は人間型搭乗兵器から戦車、ヘリ、装甲車など多岐に渡りますが、それらのパラメーターを数値だけではなく実際に遊べるようにするという試みです。

 兵器ステータスで遊んでしまおうということすね。

 世界観の関係から多面体ダイスをたくさん使います。

 実際にプレイするかはさておき、小説のメカたちの雰囲気を少しでも感じ取っていただければ幸いです。


 TRPGの小説化では決してなく、あくまで小説の付随物です。このルールブックを見なくても本編で完結していますのでご安心ください。


・必要なもの

 ダイスと筆記用具

 多面体ダイス1セット。六面ダイスは3個以上あると嬉しい。

 カウンターもあれば楽かも。


 TRPGセッションサイトなどを使っていただくのが一番良いかも知れません。

 キャラクターシートとかありません! 




【コンセプト】 

・お金のあまりかからないカードゲーム、もしくはタイマン型の戦略ゲーム。接近戦は強めに。

・領土、地域格差、宗教、価値観など現代の国家紛争問題を完全に切り離し、架空兵器の諸元で遊べる世界観を作ること。

・サイコロを使うけど、ダイス目だけじゃなく介入できる要素を。ダイスでポーカーのような駆け引きをするダイスポーカーシステム。


 この三点で作成しています。戦略兵器なのに部隊運用で対戦できないので個々の兵器の性能差が露骨にでるのが欠点です。

 集団戦は今のところ考えていませんが、夢の書籍化でも果たしたら考えます……


 小説の進行で随時兵器を追加していきたいと思います。

 性能差が露骨にでてしまいますが、それもまた特徴、特性と思ってくださいませ。むしろ、遊ばずに諸元だけ見てニヤニヤするのに使ってください。


 このようなメカゲーは、フリーソフトのマッチメーカーなど、古来からアセンブル型式のテキスト表示のゲームがありました。

 そのなかでアナログゲームにするという時代に逆行する形ですが、テーブルトークのキャラシートみたいに、紙に残るタイプのゲームもあってもいいかなと思って作成しています。



 ゲームバランス、一応ダイス振って確認していますが、悪すぎた場合はごめんなさい。

 感想書かれる物好きな方ははお手柔らかにお願いします。


【更新履歴】

・令和元年5月1日公開。





◆世界観

 地球より遙か未来。現在の地球ではオールドの雲と呼ばれる太陽の伴星ネメシスを中心とした星系が舞台。

 現在はオケアニス星系と呼ばれている。


 21世紀に第三次世界大戦勃発。26世紀には地球人類は滅亡した。

 人類存続のために意図的に技術的特異点を発生させるために生み出された量子コンピュータースピアーは、未来の人類生存権を確率、人類を太陽系外に放出した。


 スピアーの庇護下の元、地球型惑星群で人類は再び生存の道を探る。

 だが人類は度々過ちを犯し、そのたびに滅び、強制的にスピアーが保護する有様だった。


 惑星間戦争が発生し、人類同士で壮絶に殺し合う中、最後の量子保存を行ったスピアーは自爆。

 200年前人類は目覚めた。

 残されたのは人類を見守るべくスピアーの端末であるオケアニスと、惑星管理コンピューターであるエウロパ、リュピアー、アシアのみだった。


 人類は人間型搭乗機械であるシルエット、人類をサポートする動物型コンピューターや亜人と共に再興の道を歩んでいた。

 だが、千年前にスピアーの量子保存から逃れていた人類が再び現れる。彼らは自分たちの人格をモノリス型記憶装置に移植。ストーンズと呼ばれた。

 ストーンズは地球への帰還の模索のため、オケアニスをはじめとする端末の占拠。娯楽、戦力維持のための人間狩りを始め、現人類と再び戦争を再開する。


 スピアー無き今、人類に技術がほとんど残されていない。

 そこでオケアニスは21世紀から23世紀までの第三次世界大戦の行方不明者をオケアニス星系に転移させることにする。

  

 人類は再び兵器を手にすることができた。 

 超技術とローテクともいえる兵器の組み合わせながら、様々な兵器を開発してストーンズとの戦いとなるのであった。



◆人類の敵「ストーンズ」

 旧人類が平等、永遠の命を求めてデバイス化した姿。

 人狩りを行い、様々な兵器を製造し、人類に侵攻する。

 惑星リュピアーは制圧状況にあり、アシアも激戦化。エウロパのみ小競り合いで済んでいる。

 人間を管理下に置き、無人兵器の整備や社会循環の一環として生かしているとみられている。


 選ばれた人間のみ、ストーンズ幹部になると言われているが、詳細は不明。


◆マーダー

 昆虫の生態系をもとにして作られた無人殺人兵器群。


◆テルキネス

 高度なAIを搭載した人型兵器群。シルエットとほぼ同様の能力があるが尾があるため安定性は高い。実質三本脚。

 AIとしての性能はシルエットより遙かに劣る。


◆シルエット

 巨大な単影、シルエットと呼称されるところから定着した、人間型搭乗機械。

 2万年前の地球からの量子転移直後にひな形は存在している。

 宇宙塵や特殊地形に対応するため作業機でも防御力は高く、これが幸いしてストーンズの殺人兵器「マーダー」に対抗できた。


 汎用コクピットシステムと呼ばれる、戦闘ヘリのコクピットに似た形状の装甲カプセルを内部に埋め込んでいる。このコクピットはフェンネル(ウイキョウ)OSという名称のOSを積んでいる。

 本来は自我もある超拡張知能の一種だが、乗り物であるという前提で動いている。パイロットの生体データや思考を読み込んで動作するが、主な動作は操縦桿とペダルを使って操作する。

 人間の五感六感、七感を拡張し戦場の超高速戦闘に人間が対応できるようにするシステムを搭載している。

 軍事技術が封鎖されているため、戦車や装甲車もフェンネルOSを搭載した汎用コクピットシステムを採用している。

 コクピット内では水、排泄物処理、対応衣服による自動洗浄等、ある程度の住居能力を要する、これは開拓時代、人間がシルエットから降りることができない状態が続いていたからだ。

 フェンネルOSはいくつかの制限があり、ファミリアと呼ばれる動物型サポートAIやセリアンスロープと呼ばれる獣人族の操縦は拒否される。


 基本の大きさは全長は7~8メートル程度。外観は装甲車を人型に、やや寸胴気味にしたような印象を受ける。

 頭部の目はバイザー型、単眼型、両眼型多岐に渡る。

 規格化されたモジュラー構造を採用しており、手足は交換は簡単。装甲もモジュール化されているので外装交換、メンテナンス性は考慮されている。


 人間の機能拡張という原則により、シルエットの兵装も人型のライフルや剣、ロケットランチャーなどの形を取る。


◆ウィスと近接武器

 オケアニス星系で生まれた特有の特殊エネルギー『ウィス』。強い核力、弱い核力、重力、電磁気力のうち、五次元で統合された重力と電磁気力が合わさった、重力子とは違う五次元エネルギーと言われている。

 ウィスはAカーバンクルリアクターから発生し、このリアクターを採用したパワーパックがシルエットや各種兵器に搭載されている。

 これを応用した高次元投射装甲がシルエットの主装甲であり、非常に強力な装甲となっている。

 対抗するためには同じくウィスを投射した高次元投射を行った武器で攻撃することが重要となる。

 とはいっていくら装甲が優位とは言え接近戦のリスクには変わりなく、レールガンや軽ガスガンを応用したライフル状の銃器による戦闘が主流。 

 AスピネルとAカーバンクルという二種類の五次元物質から生み出され、シルエットはAスピネルを使ったジェネレーターを組み込んだパワーユニットで動いている。


◆建物は壊れません

 この世界にある要塞エリアやドーム内の建物は壊れることはない。

 Aカーバンクルから出力されるウィスは、Aスピネルとは別物となっており、減衰もせず非常に強固。

 逆にAカーバンクルを制圧され、出力を停止されると建物の強度は劇的に落ちで、瞬く間に瓦礫の街となる。


 Aカーバンクルのウィスは減衰しないところから、要塞エリア間を結ぶ列車運送も存在する。レールの破壊は困難。

 建物やレールはAカーバンクルの出力を遮断するスィッチがあちこちに存在し、それをオフにして整備することが可能。


◆戦車/装甲車等

 地球からの転移者がオケアニス星系にやってきたとき、戦車や装甲車は存在しなかった。

 人型搭乗機械に戦闘の全てを任せるには、効率が悪すぎることを憂慮した転移者たちは戦車や装甲車を作成することを決意。

 各社によって様々な装甲車が製造されている。

 フェンネルOSを応用することでコンピューター制御や火気管制システムの開発を省略することができた。

 またフェンネルOSの制限をかけることでファミリアたちまで操縦できることが判明し、人類側の戦力は上昇した。


◆テレマAIと亜人

 ストーンズと人類勢力問わず、無人兵器をジャックする手段があるため、完全な無人兵器を投入できる状況ではないのが実情。

 ドローンのような小型の無人機はコントロール権が奪われてしまう。


 人類は動物型サポート種であるテレマAIで動くファミリア、人類と同化に成功した、動物形態と人間形態を持つセリアンスロープたちを機能制限したフェンネルOSと連携させることで戦力の増強をを果たしている。

 耳が尖っており長命なネレイス種は完全なヒト科に属するため、シルエットを操作できる。


◆転移者企業

 地球から転移された特定の人間は、オケアニスから部品データを引き出し生産することができる。

 それを利用して様々な会社が生まれている。

 オケアニス星系への転移者は主に北米、欧州全域、日本と環太平洋群、一部香港島と深セン周辺などが中心であり、地球時代の所属企業に類する様々な会社が生まれている。

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