13話 幕間:パーティと役割
「さっき言ってた『ぱーてぃ』って、なんなのです?」
「あぁ、2人だと足りないって話か。」
依頼の目的地までの道中、ラディから投げられる疑問。
「パーティの定義としては『戦士と術士の混成からなる3人ないし4人組』だな。
要は十分な戦力とみなされる一行を数えやすくする為の括りだ。」
「ふたりだと、ちからぶそくなのです?」
「と、いう事になるんだよね、判断基準の上では。
それに実際、実力を過信して二人で野外活動をしたものの、不慮の事態に対応できずに帰らずとなった冒険者も多かったらしい。
逆に4人以上は遂行は堅実ではあったけど、人数に対しての効率としては伸びが悪く、1人あたりの収入としてはちょっと寂しくなる。加えて行動の迅速さも欠いて帰りも遅く、逆に冒険者への負担も大きかったとか。それで、多人数の編成は自然消滅していったんだとさ。」
「…なるほど、それでちょうどいい人数が3人、と。」
「そ。出来る限り3人が望ましい。
けど3人の所に案内役が1人入ったり、どうしても編成の都合が付かない場合の柔軟性として、4人も可とされてる、という次第だ。」
「それで、『せんし』と『じゅつし』というのは?」
「戦術面で見た、人の区分の仕方だな。
『戦士』は近接で武器を振るう、僕みたいなタイプだな。
補助的に魔法も使う事はあっても、前に立つ攻撃と防御の要だな。
『術師』は主に魔法を扱うタイプだ。
範囲制圧したり拘束したり、弓使いとかも便宜上こっちに入るな。」
「つまり、ひとによって戦いかたが2つある、と?」
「そ。個人それぞれの戦術が多彩な中、パーティを組みやすくする為の区分。それが『戦士』と『術士』だ。」
「あとは3人編成の中で戦士と術士の人数が…と、そろそろ目的のエリアだな。続きはまた今度だ。
ターゲットはこの辺りのどこかに潜んでるらしい。僕が追い立てるから、出てきたら捕獲を頼む。」
「りょうかいです。」
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