420.深化篇:最初から期待しない(2/4)
今回は「最初から期待しない」の二分冊目となります。
最初から期待しない(2/4)
ほとんどの書き手の処女作は拙いものです。
その中で今回は「毎日文章を書く」ことと「小説をたくさん読む」ことについて述べます。
毎日文章を書く
小説を書いて高い評価を得られる人は、たいてい毎日なにがしかの文章を書いています。
日記の人もいるでしょうし、業務日報の人もいるでしょう。
会社で取引先にメールを送っている人もいるはずです。
そういった方は、文章を書くことに抵抗がありません。
しかし文章を書き慣れていない人は、小説を一行書くだけでさえ難しさを感じてしまいます。
だから小説を書きたい人は、できるだけ毎日なにがしかの文章を書くようにしてください。
そうすれば、抵抗を覚えずに文章を書けます。
中高生が「これから小説を書きたい」と思っているのであれば、とにかく毎日なにがしかの文章を書くべきです。
たとえば川柳でもいいですし、日記でもいいですし、妄想ノートでもいい。
とくに「妄想ノート」をオススメします。
あなたが好きな小説やマンガやアニメなどから「もしここでこうなっていたら、物語はこう変わるんじゃないかな」と、さまざまな妄想を広げてみるのです。
簡単に言えば「二次創作」になります。
「二次創作」をどんなに短くてもいいので毎日書いてください。
できれば『pixiv小説』の「二次創作」でアップロードしましょう。
読んでくれる人がいるだけで「明日もまた書こう」と思いますし、いいねやブックマークが付けば俄然やる気が出てくるものです。
書き方を模索しながら、とにかく毎日「二次創作」を書いてみる。
文章を書く習慣をつけるには、「二次創作」は入り口として最も魅力があります。
毎日文章を書いて、もし「オリジナル小説」が書けるようになったら、『小説家になろう』『カクヨム』『ピクシブ文芸』などへアップロードすればいいのです。
こちらは「二次創作」とは異なり、あなたの文章力だけが問われますから、ブックマーク数と評価による「総合評価ポイント」でどの作品が自分の得意なのかがわかります。
そのためには「さまざまなジャンル」の「オリジナル小説」を書いてみましょう。
自分の強みがわかれば、そちらに重心を置いて執筆を続ければいいのです。
もちろんあなた自身は「異世界ファンタジー」が書きたいのに、「推理」で人気が出た場合もあります。
その場合は「推理」に絡めた「異世界ファンタジー」を書きましょう。
そうすればどんどん自分が書きたい小説が書けるようになりますし、それとともに「
「異世界ファンタジー」に「推理」を持ち込めないわけではないのです。
そんな規則なんてありません。
ただし「推理」のトリックが「異世界だからできること」というのはやめてください。
それはただの「ご都合主義」でしかありません。
「推理」は現実世界の私たちでもできるトリックを用いなければ「推理」にする意味がないのです。
小説をたくさん読んでいる
小説をたくさん読んでいる人は、質の高い作品が書ける「可能性が高い」です。
あくまでも「可能性が高い」程度になります。
読む小説のジャンルに一貫性がなければ、いくら小説をたくさん読んでも、「質の高い作品を書く筆力」は身につかないのです。
たとえば「ライトノベル」や「純文学」ばかり読んでいては、「推理」小説はまず書けません。
また「推理」小説を読んでいても、「スペースオペラ」や「異世界ファンタジー」もたくさん読んでいれば、「推理」小説はまず書けないでしょう。
書きたいジャンルの小説「だけ」を読むことで、そのジャンルの小説が書けるようになります。
「推理」小説だけを読めば、「推理」小説を書くために必要なことが確実に身につくのです。
たとえばサー・アーサー・コナン・ドイル氏『シャーロック・ホームズの冒険』、江戸川乱歩氏「少年探偵団」シリーズ、横溝正史氏「金田一耕助」シリーズ、西村京太郎氏「トラベルミステリー」シリーズなどを読みまくれば、「推理」小説は必ず書けるようになります。
「ライトノベル」が書きたいのなら、「ライトノベル」をたくさん読むべきです。
しかし「ライトノベル」と一口に言っても、その中には多くのジャンルがひしめいています。
最も人気のある「異世界ファンタジー」もの、次いで「現実世界ファンタジー」もの、「恋愛」ものに「日常」ものに「推理」もの「宇宙」ものが入ることもあるのです。
「ライトノベル」はひとつの明確な「ジャンル」ではありません。
「純文学」や「大衆小説」の中から、中高生向けに書かれた小説を全般に「ライトノベル」と読んでいるのです。
だから「ライトノベルが書きたい」と一口に言うだけではまず書けません。
「ライトノベル」は「児童文学シリーズ」が代表例です。
童話や寓話ももちろんあります。
それだけでなくモーリス・ルブラン氏『怪盗ルパン』、もちろん『シャーロック・ホームズの冒険』だってありますし、ジュール・ヴェルヌ氏『八十日間世界一周』、サン・テグジュペリ氏『星の王子様』なども「ライトノベル」の定義に収まる翻訳がたくさん出ているのです。
「異世界ファンタジー」の「ライトノベル」が書きたいのであれば、「異世界ファンタジー」の「ライトノベル」を読みまくるべきで、「異世界転生ファンタジー」が書きたければ「異世界転生ファンタジー」の「ライトノベル」を読みまくるべきです。
ですから「ライトノベル」で勝負したいのなら、「ライトノベル」内の特定ジャンルを読みまくりましょう。
ちなみに小説をほとんど読まないのに処女作が大ヒットする人がいます。
ひとえに「運」次第です。
とりあえず書いてみて、投稿してみたら大評判になった。
無い話ではありません。
でもそれは一生に一度起きるかどうかというほどの「奇跡」になります。
こういう書き手は二作目を書けずに絶筆する方が多い。
何作も書ける「真の小説家」になるためには、やはり小説をたくさん読むに限ります。
お金がない方は「手本」となる一作を「繰り返し読み」しましょう。
多くのことが学べます。
小説投稿サイトでランキング上位の作品をすべて読んでみるのもよいでしょう。
「小説を読む」こともせずに「小説を書く」ことはできません。
最後に
今回は「最初から期待しない(2/4)」として四分割の第二を述べました。
「毎日文章を書く」「小説をたくさん読んでいる」の二つですが、小説を書きたいのにこの二つができていない人は案外多いのです。
まずは好きな小説・マンガ・アニメの「二次創作」を書いてみて、『pixiv小説』に「二次創作」として投稿しましょう。
反応が楽しみになってきたら、毎日書き続けるモチベーションが生まれます。
毎日書くことと並行して、書きたい作品のジャンルである小説を読み込むべきです。
「手本」が見つかっているのなら、それを楽しみながら「五回でも十回でも」繰り返し読むのです。
何回も繰り返し読んでいれば、その小説の仕組みが丸わかりできるようになります。
「数」を読むことも重要です。しかし「手本」を見つけたら「回数」を読むほうが重要なのです。
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