巻き爪の意外な原因。
何を隠そう、私(の足)は巻き爪だ。
ある日突然、痛くて歩けなくなった。足先に体重がかかるたびに、内側に巻いてしまった爪の先端が肉に食い込むのだ。
巻き爪を知らない人のために簡単に説明すると、人にもよるけど、足の爪の形はほぼ平ら、あるいは指の形に沿ってややカーブしている。そのカーブが指の丸み以上に強くなり、爪の両端が指の肉に食い込むくらいクリンと丸まってくると痛いので病院に行くことになり、そこで宣告されるのが「巻き爪」というものです。
外科に駆け込む場合もあるみたいだけど、おすすめは皮膚科。私もいつもの大好きな先生のいる皮膚科へ。
そこで、先生が笑っちゃうくらい「こりゃ、見事に巻いてますね〜」となって、原因を探るべくいろいろ質問された結果、「ペディキュアのせいですね」と言われた。
男の方はあまり興味がないかもしれないけど、マニキュアを爪に塗ると、そのマニキュアの下で爪の水分がどんどん抜けるらしく、爪の乾燥が進む。そして、乾燥すると巻いてくるのが、爪の摂理というものなのだそうだ。
ただでさえ乾燥肌な私。爪は皮膚の延長なので、実は爪も乾燥しやすい体質だったようだ。
思えば、巻き爪になった年は、友だちが言っていた間違った情報を鵜呑みにして、それまでの正しい習慣を変えていた年だった。そして、見事にその災禍にハマった。
どこで聞いて来たのか、友だちは「マニキュアって爪が傷むけど、あれって除光液が悪いんだってね。だから、マメにはがすよりも、塗りっ放しの方が爪にはいいんだって」と言ったのだ。
それを聞いて、グータラな私は「そりゃ、ラクでいい」「そのうえ、爪にもいいなら万々歳だ」と、その夏ペディキュアを一度も剥がさなかった。爪が伸びた分は、部分的に上から塗り直すという感じで。手の爪は目立つので、さすがに2回に1回は剥がして塗り直したりしていたのだけど。
そして、素足を見せなくなる秋になると、例年は除光液で取ってしまうところ、その年はもう放っておこうと足指はそのまま塗りっ放しだった。
皮膚科では、両親指だけを外科的に処置してくれた。巻いて食い込んでる爪の両端を細く切り取るべく、ペンチのようなはさみのような道具を爪と皮膚の間に差し込み、パチッと切る。爪は、凸←こんな形になった。
麻酔なしだった。差し込む痛さというのか、爪の両端が皮膚から剥がされる感じがして痛かったのだけど、その方が早く快方に向かうからと言われた。処置の時も赤茶色い消毒薬を塗られたけど、しばらくはお風呂のあともそれを塗るように言われた。
そしてもちろん、傷が癒えるまでは歩くのも痛いし、腫れてるので細い靴は履けなかった。そういう不自由も1週間くらいだったか、3分の2くらい両端を切り詰められた爪も少しずつ伸びる。
結果、だんだんまた巻いて来るのだけど、今度は痛くないのだ。巻きが前ほどひどくないのかもしれないけど、それでも先生に見せると「見事に巻いてますね〜」と言われるくらいには巻いてる。
「でも、痛くないなら全然そのまま放っておいていいんですよ」ってことなので、巻き爪とともに歩き続けて十ン年。
注意点はただ一つ、「深爪しないこと」。常に、爪の両端の先が指の長さより長くはみ出ているか、ギリギリ同じ長さに保つ。短くすると、巻いた所が肉に埋まるので、また痛くなりやすいから、だそうで。
今では、爪の切り方も独自の工夫をこらして、上手につきあってます。
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