ホクロ注意報。

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私には、大好きな皮膚科の先生がいます。腕も診察も信頼できて、いつもおもしろい蘊蓄(?)を話してくれるのが楽しい。

これは2006年にその先生にかかった時のことを、別の場で書いたものの転載です。

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昨日、いつもの皮膚科に行きました。


元・読売ジャイアンツのあの人にはかなわないけど、わたくしもけっこうホクロ体質。子供のころから「ハナクソ」とバカにされた小鼻の横の一つ、そこからまっすぐ下りて唇の下にも一つ。この二つはややデカく、まるでセットで揃えたかのように、縦に並んでます。たぶん、目立つんだろうと思う。もしかしたら、そのせいでフられたこともあったのかも(←ひそかに)。でも、正直、本人は子供のころから見慣れ過ぎてて、ふだん、あまり目に入ってません。


しかし。

そんなことよりどんなことより、赤ん坊の時の写真にわかりやすくハッキリ写ってるんだけど、アタマのド真ん中にもっと大きいホクロがあるのです。もう少し下だったら、仏教ちっくっていうか、インドちっくっていうか、千昌夫っていうか…。

たぶん、位置が上過ぎたために、こんなトシになってもまったく悟りが開けないんだわ。(っていうか、ふだん隠れてて見えないし)。


で、そのホクロが、ある日気づいたら、以前より盛り上がってたのです。早く悟れってことなのね?とも思ったんだけど、何かマズいことが起こってる可能性もなきにしも…と思い、機会があったら皮膚科に行ってみよう、というわけで。


切除するとかしないとか紆余曲折の末、結局、1年ごとの経過観察ってことになったのだけど、「どんなことでも気になることがあったら、1年を待たずに来てください」と。

そして、その気になる変化ってのが、たとえばどんなことかっていう説明を受けたあと、先生に訊きました。

「ドライヤーとかパーマ液とか、そういうのは避けた方がいいんでしょうか」と。

マジメな質問のつもりだったんだけど、先生が笑いながら否定するので、「できるだけ刺激しない方がいいのかなぁと思ったんです」と言うと、「まぁそうですねぇ…、毎日揉んだり叩いたりとかは、しない方がいいでしょうねぇ」。


夜な夜なホクロを揉んだり叩いたり??

いったい、どんな人がどういう目的でそんなことを?

その光景はおそろしく可笑しく、ツボに入ってしまったので、アタマの中がその図でいっぱいに。


まあ、先生は、気にせず普通に生活していいということを言いたかったんだろうけど、帰り道にも、ダヴィンチ・コードのシラスだったら、それが立派な苦行だって言えば、進んで揉んだり叩いたりするかもなぁ…などと、ホクロいじめの想像図にすっかりハマっていたのでした。


ちなみに、悪くないホクロの条件を。

1.子供のころからある。

2.毛が生えている。

3.輪郭がきれいで、丸か楕円。

4.色味が一定。(まだら色じゃない)

5.急に形が変わったりしない。

6.血が出たりしてない。(出てたらコワいってば)  などなど。


私のは、ほぼ全部当てはまるのだけど、悪い条件の方には「急激に形が変化する」ってのがあって、盛り上がってくるというのは、一応「変化」ってこと。ただし、いつから盛り上がっていたのかが自分でもよくわからないんで、「急激」かどうかが判断できず、経過観察となったわけなのでした。そのホクロから何も生まれて来ないことを祈るばかり。


おもしろいのは、「毛が生えてる」ってヤツ。毛って、100くらいの細胞が協力してやっと生やしてるんだとか。だから、毛が生えたホクロは、その下の細胞たちが極めて正常ってことらしいです(私のそのホクロからも普通に髪の毛が生えてる)。


診察室の椅子で、その話を聞きながら、私は膝ポンでした。

毛の生えるホクロは縁起いいって言われたり、「タカラ毛」って呼ばれたりする毛があったりするのは、あなたの細胞は正常ですっていう讃辞みたいなものだったんだ!? (あたらずも遠からずと確信)

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ちなみに、悪いホクロは、上記の「悪くない」をすべて逆にしたものと考えてください。

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