肉体のカナメと書いて腰という。

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思い返せば、あっちが痛い、こっちが腫れた、そっちがかゆいと、これまでずいぶんと病院にお世話になってきたことを実感します。

こちらは、ずっと腰痛に悩まされていた2005年ころの投稿です。

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相変わらず腰痛が治らない。

なので、今日、得意分野の異なる別の病院に行きました。


ポーズによっては激痛のレントゲン撮影。一通り終えると、「安全ピンが写ったのでもう一度」と、撮り直し(泣)。


思えば、昔、健康診断の胸部エックス線で、「肩のあたりに不審な丸い物が!」と、看護師さんが飛んで来たことがありました。

その写真を見せられ、「あ”っ」。

まぎれもなく、両肩には二つのピッ○エレ○バンが並んで貼られているじゃあ、ありませんか。

今回も、「身につけてるものなんて、いちいち覚えてないものよね」ということを、あらためて学習したのでした。


そして、診察。

問診のあと、「実際に診てみましょう」ってことで、先生を背にして起立。

あちこち腰回りをグリグリ押したりして、痛いかどうかチェックしたあと、「腰、出せますか?」と先生。

「はいっ」と張り切って、先生に向かっておシリを突き出すと、先生「ん」と一音漏らす。今思えば、それは「違う」という意味の「ん」だったのでしょう。


さらに言う「腰、出せますか?」(言い方、同じやんか)。

「ん?もっと出すのね?」と内心思って、さらにぐぃとおシリを突き出すと、

「いや、あの、そうじゃなくて」と先生。


「じゃあ、どうなのよ?」と内心思いながら、折り曲げた腰のまま顔だけ振り向いて先生を見ると、何やら言いあぐねている様子。


そこですかさず(って、全然遅いと思うんだけど)看護師さん、「これ脱げますか? って」と、スカートを指差す。


「へ?」。

すべてが明らかになって、私が大爆笑すると、先生も看護師さんもセキを切ったように、ははははは…と笑うのでした。

私も、「あぁ、そういう意味…。出すって、そういう意味ね」と無意味に何度もつぶやきながら、スカートを脱いで「腰を出し」ましたが。


しかし。

ストレートに「スカート脱いでもらえますか」って言ったら、なんか問題あるんだろうか?

っていうか、「腰を出す」っていうのを先生の意図どおりに解釈する人がいたとして、それが、あまりにも律儀な(?)人で、いきなり全部脱いでモロ肌出しちゃったりした場合の方が、もっと困ると思うんだけど。

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