転生天使とミルフィーユ

はやざか みずき

プロローグ


こんな日が来ないでほしいと願っていた。

こんな日が来ないようにと、努力もしたつもりだ。



「やっと見つけたヌ!光の天使たち!」



本当は出会いたくなかった。

だからどんなことがあっても、あの雑貨店には近寄らなかったのに。



「ずっとずっと、貴女達を探してたモ!」



でも、ついに見つかってしまった。

あちらさんからこっちに来るとか流石にズルくない?



「ヒナタ!コヨイ!キミたちは天使の力を持つ特別な人間なんだヌ!」



これも運命って奴なのだろうか。

ちくしょう、結構折ってきたつもりだったけど、まだまだ折り足りないの……?

帰ったら筋トレの量を増やさないといけない。コヨイにも相談してメニューの練り直しだ!



「さぁ、このヒナタはリングを、コヨイはイヤーカフを受け取るモ!」



あーあーあーうるさい!

リングはまだしも、なんでイヤーカフ!?

イヤリングとかあるじゃん!なんで微妙にマイナーな奴を選んでんだ!


……チッ、こうなったらプランB-1に変更するしかない。

大丈夫、こちとら何年も前からこの日に向けて対策してきてるんだ。




「受け取る訳がねェだろ珍獣ども、一昨日きやがれ!」

「ヒナ、初対面のぬいぐるみに対してお口が悪いよ」

「あっ、ごめんねコヨイ。昨日見たドラマに影響されちゃったみたいっ」



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