サヨナラ平成、また来て昭和

@nana0806

第1話

ゴー……


熱い、炎が身を焦がす。

目の前で火達磨になっている人をボー…と見つめていると、声が聞こえた。


「まよちゃん、はよ逃げー!」




ガバッ!



スマホで設定していたアラームが丁度2回目のスヌーズモードを迎えたところだった。



「琴葉!起きてるの!GWだからってダラダラし過 ぎ!…あなたもう、受験生なのよ!」



「はいはい…分かった分かった。」

ため息を残して、ママは下に降りて行った。




起きてから、ベッドを整えずにスマホを持ってトイレに行く。

ママがスマホの使用時間を制限してから、朝の7時までしかスマホを使えないことになっている。ママは多分朝に学習アプリをやるという約束を守らせる為にそうしたんだろうけど、やってやるもんか。

受験生なんだから。忙しいから。





下に降りると弟がニヤニヤしながらこっちを見てきた。

「こっちゃんまた怒られたの〜?」

という煽りも添えて


無視をしてダイニングへ行く


「あーあ。また目玉焼きか…前オムレツにするって言ってたのにさぁ…」

と言いそうになるのを堪えて、ベーコンを口に入れる。








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