数あるあなたと夏恋思い出たち
帝王Tsuyamasama
プロローグ 夏より前の出来事
中学二年生の秋、文化祭。
私、
私は別にそんなに嫌じゃなかったし、流都くんも積極的にみんなの意見をまとめてくれていた。なんだかんだみんなも流都くんのサポートをしてた気がする。
みんなで頑張った結果、演劇を行った舞台部門で優勝することができた。あの時のみんなの喜びっぷりは今でも忘れられない。
流都くんとはその時仲良くなって、川音くん呼びからこうして流都くんって呼ぶようになったのもその文化祭準備のときにそう呼んでほしいって言われたから。私も雪乃って呼ばれてる。男の子と名前で呼び合うことってなかったから、ちょっとてれちゃう。今はもう慣れてきたけど。
学校で顔を合わせれば声をかけてくれるし、技術や家庭の時間で同じ班になっても楽しくやり取りができていると思う。たぶん今私の中で最もしゃべっている男の子は流都くん。流都くんが最もしゃべっている女の子はだれなのかは知らない。
流都くんは明るい性格で、クラスのムードメーカー。特に他の男の子としゃべっているところをよく見かける。リーダーシップもあるし。あの時私よりもリーダーは流都くんの方が似合ってたと思うけどなぁ。成功したからいいけどっ。ああでもそんな性格だから私よりももっとしゃべってる女の子なんているよね。
中学三年生の春、始業式。
私たちは三年生に進級して、貼り出しで早速クラスを確認。
今年も流都くんと同じクラスになれた。四組。あ、仲良しの
新しいクラスになってからも仲良くしてくれている流都くん。去年よりももっと仲良くなれてるような気がする。
五月。
一学期の中間テストが終わり、部活が休みの日に消しゴムを買いに文房具屋さんに行き、その帰り。自転車に乗った流都くんがいた。
私に気づいて声をかけてくれた。
梅雨の時期なのに晴れて暖かく、これから夏が始まるんじゃないかなぁなんてちょっと思った。
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