嘘憑き

ミュンヒハウゼン

貴方が自傷に走ろうと、私はあなたを見捨てない。

そんなことを考えていた時もありました。

手首を切って済む憎しみなら幾らでも切れば良い。

それで貴方の心が落ち着くなら、僕は一向に構いません。

もう一度やり直したいと思いますか？

考えない方が良い。そんなことを考えて苦しむのなら。

私のことを夢に出てくるまで愛していたあなた。

過ぎ去った夢、愛憎、いろいろあるけれど。

余命幾許もない私からの最後の手紙。

自分と関わった人間の幸福は嫌でも願ってしまう性分なんだ。

どのような形でもいい、幸せになって。