Multiple space×**=I

御薬袋

第1話 Criatura


“世界は巡り、回っている。


目が一緒にまわってしてしまうくらいに。


太陽が登れば眩しさで目が潰されてしまう、そして夜が来れば夜空の星が目を奪う。


様々な生き物がこの世の中には存在する。

それは神秘的なものであったり、はたまた目も当てられないような存在のものもある。


その中で、『人間』という生き物が


最も残念な生き物である。”



___やぁ。初めまして、新しいお方。


面接に来てくれたんだね。嬉しいよ。

最近また酷くなってきたみたいでね…人手不足が出てきそうなんだ。


うーん、でもまだ意識がはっきりしていないなぁ…


…まぁ、まだここに来たばかりのようだし仕方ないか。

もう少しすれば自我が育つだろうし。


では、私が1つお話をしよう。

その間に意識をはっきりとさせてくれると嬉しいな。


さぁ、どのお話をしようか。楽しみになってきた。


…そうだ!

あのお話はどうだろう?


3人の子供がいるんだ。


1人はもうお腹いっぱい、もう要らないよという言葉を無視して愛を注ぎ続けた子。


もう1人は最初だけ必要量の愛を渡して、少ししたら中途半端にしか愛を与えなかった子。


そして、全くもって愛なんてものを注がなかった子。


さて、この子達はどうなると思う?


___この子達はそれぞれどのような人生を歩んでいくだろう?

この3人は、全く違う人生を歩むと思わないか?


この話はね、愛が人生を左右するんだということを証明するようなお話だよ。


1人ずつ、人生を予測してみよう。


あぁ。寝物語にしたらダメだよ、これを聞いてちゃんと目を覚ましてくれないと私が怒られてしまうんだから。


人を作るのは難しいんだからね。









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