無邪気な頃の話


無邪気な頃の話だ。

友達が沢山いて、毎日が楽しかった。

ちょうど携帯電話を持ち始めた頃だったろうか。

友人数人とランニングをしようという計画が動き始めた。

部活動引退後の運動不足解消というのが大義名分だったが、実際のところ夜な夜な家を抜け出して遊びたいだけの言い訳に過ぎなかった。

メンバーは全員元運動部だったからそれなりにランニングもしたし、それなりにふざけあったりもした。

夜に家を抜け出すことがなんだか悪いことをしてるみたいで楽しくて、1キロくらい離れた集合場所まで毎日のように通っていた。

学校でも仲良くしてる友達と、学校が終わった夜にもまた会って話をするなんて、今思えばすごい元気だと思う。

話す内容といえば、あいつは誰のことが好きだとか、あの二人実は付き合ってるらしいとか、修学旅行の夜に話すような内容ばかりだったけれど。

でもやっぱり当時はそれが楽しくて、今思い出しても楽しかったなあなんて思ったりする。

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