観測者の日記帳
黒猫
第1話 観測者
さて、世界というのは君たちが今生きている時間だけでは無い。
私は数多ある世界の一つの観測者である。
観測者とは何か気になっているだろう。軽く説明をしよう。
まず定期的に送られてくる異世界転生者の行動を確認する。
転生者を世界に送るのは全能神の仕事だ。
たまにどうしようもなくつまらなかったり、怠惰であると判断した場合私が世界から消す。
と言ってもレベル差がある魔物を送るだけなのだが…
最近の転生者ってのはハーレムを築きすぎて退屈だ…
「全能神やい…」
「なんだ、私は今忙しいのだが?主に貴様が仕事をサボっているからなッ」
あー、そういえば仕事丸投げしたかも…
え?なんでタメで話してるのかって?
それは、私の方が長く生きているからだ。
まあ、正確にいえば全能神から観測者になったと言った方が良い。
だが、この通信は他の観測者にも聞こえている為向こうもタメで返している。
「なあ、地上に降りてもいいか?」
まあ、どう返されても行くんだが。
「ダメだ、大体貴方が行動するとロクなことが起きない…」
予想通りの返しだ。
「だが、最近転生者達が民を救うのではなく王や貴族に媚を売りまくっていて暇なのであろう…世界を壊さなければ良いぞ」
どうせこの人は却下しても行くから、返事はYESかハイしかないもんな
「そうか、じゃあ行ってくる」
「くれぐれも、世界だけは壊さないで…」
よっし、怠け切った彼奴らを働かせるか
久々に体を動かせる事に高鳴りを抑えられなかった。
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