第17話 移民は大歓迎だよね

チュウ吉とポチも仲間に加わり。

我が家も賑やかになってきた。

思えばチュウ吉もきちんと名前をつければ、もっと違ったかもしれないが・・・

どんまい!チュウ吉


しかしポチは賢い、さすがは最上位聖獣

教え込んだ物はなんでも覚える

ヤギたちを最初見たとき、「食っていいのか」と言ってきたときはビックリしたが・・・

ポチったドックフードが気にいっているようなので、ポチも食事に関しては文句がないようだ。


そしてもう一つ

このあたりの犬の魔物の一つ、グレイドッグがポチに服従をした

ポチと狩りに行ったときグレイドッグの群れに囲まれた、やれやれと思ってAKを取り出したが


「我がやっていいかワン?」

と聞いてきたので任せた


グレイドッグは、半魔物で犬と魔物の間の存在だ。ブレイルドッグは完全な魔物で違いはある

グレイドッグを倒すと死体になるが、ブレイルドッグは光と消える。

グレイドッグが進化するとブレイルドッグになるらしい・・

まあグラスさん残した魔物教本で書いてあった。


そのグレイドッグがポチが吠えただけで服従した

ポチ曰く

「到底かないません、配下にしてくださいと言っている」


うーん、この世界では、生物の配下は基本的に持たない、配下にするのは召喚する者のみだ。

俺が死ねば生物の配下は、一斉に魔物化してしまうので、危ないからだ。


だから条件を出した。

魔物にならないこと、俺ではなく島の住人の飼い犬になること。


この条件である

そうするとグレイドッグ達は、こぞってただの犬になった


こうやって見ると大型のハスキーかオオカミか、ってくらい、大きい犬が柴犬に服従している姿は

なんかシュールだ。


しかし

この島では犬、と言えば魔物だったのでなかなか貰い手がつかなかったが、防衛者を中心に貰い手ができた。


これで、この町の防衛力も少しは上がったといえる。

元グレイドッグ達は飼い主に従順で、狩りでも役に立っている、安全地帯が広がり居住スペースも増えてきた。


そしてジェニファーのお腹も大きくなってきた冬

炬燵を用意した、シンシアは炬燵から出たがらないが、家畜の世話だけはきちんとしている。

動物はかわいいようだ、しかしそれ以外はこたつを占領している。炬燵とミカンと映画がシンシアの冬の大半だ、お前は日本人か!


ポチの散歩も大好きなようだ

身長が伸びないのが悩みのようだが、おそらく守護者は成長も老いも止まるので敵わぬ願いになるだろう・・・


そして大きな事といえばベロニカとの交易船がやってきた

ベロニカさんに頼んでいた孤児達も乗っていた

クーマー国で内戦が起き、親が魔人化してしまった、いたたまれない子供たちだ。


親は、忠実なるジャンクーマーの配下であったのだろう。なのに一瞬にしてその忠誠心が仇となる

魔人化したものは、側にいたいた伴侶を殺し、そしてその子供たちも・・・

小さな子供は、ほとんど死んでしまったらしい。


力なきものが魔人化すればただの殺戮者となるが、力があるものは知性を持ち作戦を立て。 

魔人化した戦力を束ねあげ、砦を襲い内乱へと繋がった、その際にも多くの孤児が発生した。


クーマーの新しい王女は、孤児たちを救う施設を作ったが。

やはり、親が魔人と化してしまった者の子は、周りの子からいじめにあうなどの事があったらしい

何せ自分の親を殺した親の子である。


ベロニカからその話が来て、クーマの王女がそういった子達を集めたそうだ。

他に魔物討伐で親が亡くなった子、また、いうにやまれぬ事情で親に捨てられた子など

20人

また、ベロニカの北のヴェネチアン、女王がショタコンな国だ。

そこでも、忌子として第2子以降の女子は奴隷となる国である、子供を産ませるための

道具にしかならない存在だ、これがその国の法律なのだからなんかおかしく感じてしまう。

その中でも、心ある親はベロニカ商会を通じて子供の保護をお願いした子供が30人みんな女の子だ。


総勢50人もの孤児達が船に乗せられてきた。

守護者グラスの意志を継いだ新しい守護者の町、グラスに希望を持ってきたのだ

この子供たちを幸せにしないといけない、言い出しっぺは俺なので責任を持たないといけない。


新しい孤児院は、既にベロニカ商会の協力が得られるという事で新しく作りなおしていた

街でも大きな施設の一つだ

そして学校も現在増築中だ、これだけの広さの学校はこの世界でもそうそうないだろう。


幼・小・中、一環の学校である


ベロニカは、教師も派遣してくれた。

なんとその一人がミラだ、剣術担当教官である。ミラはクーマに向かいクレアと共に王に謁見し

新しい王女付きの兵となった。しかしベロニカから孤児の話を聞いたミラは志願してきたらしい。

後で唐揚げを沢山作って、持って行ってあげよう。

剣術指導と火魔法教師を受け持つ


他にエルフ族のベネトリスさん、なんと120歳ということだが、なんだよ・・・

この美貌は、グラスの男どもはみんな顔を赤くする、長身で耳が長いそして乳がでかい・・・

いや禁暴走中の私はジェニファー一筋です、はい!

風の属性の魔法と水の属性の魔法に優れた魔法教師


そしてハーフノームのクリス、子供っぽいが60歳人間とノームのハーフだ、ノームは子供っぽい身なり

だが。クリスは人間の血も交じってやや背も高い、人間なら高校生くらいの見た目かな。

建設能力に優れ、見た目と違い力が強い、そしてお酒が大好きだ・・・

ここのお酒はリンゴを発酵させて作ったシードルワインだが、アルコール度数も低くやや酸っぱい

気に入ってくれればいいが。

学校の用務の仕事についてくれる存在のほか土の魔法の教師も行う、

鉱物や素材にも詳しいし、手先が器用なので魔道具製作もできる。


ホビット族も加わった

教員としてはグラムさんだ、体は小さいが顔は少し怖い 

ノームが永遠の子供ならホビットは小人といったところか

食肉加工や農作業が得意な種族である

彼らなら歳をとったヤギも美味しい肉にしてしまうだろう。

そして彼らは豚を持ってきた

グラス島に豚肉という食べ物が生まれそうだ、ならば今度はショウガやニンニクも栽培しよう

肉といえば、鳥肉か魚しかなかったこの島の食肉事情もよくなりそうだ、犬の餌の骨も手に入る。

豚の餌は、残飯から穀物など野菜の切れ端すら餌になる、なんでも食べるのだ。

ただ、豚の糞の堆肥は、栄養価が偏りすぎ虫が湧きやすくなる。

雑食動物の糞より、草食動物の糞の方が堆肥には向く、ということだ。

この編もホビットは詳しい、農作業指導と土魔法教師だ。

他に開拓団として、十名ほどのホビットがこの町にやってきた。


そして

魔女のジーフバインさん、魔女と言えば年寄を思い浮かべるが・・魔女という職業があり、女性の闇魔法士しかなれない

彼女は魔女の中では異例中に若い、そしてかなりの有名人らしい

ジェニファーには敵わないが美人だろう。

魔女の仕事は薬づくりが主で、なり手が少なくどこの国でも重宝される存在だが。

尊敬するグラスさんの町に前々から行きたかったそうだ、グラスさんありがとう。

闇魔法の教師と、薬剤師として町に移住してくれた。

夜になると妙に色っぽい子だ


ドワーフ族のバルガ一家、ドワーフの家族だ、武器つくりや道具つくりに強いドワーフ族だけに

鍛冶屋を作りに来てくれた

町の発展には必要な職業の人なので大変助かる

そして酒好きな種族でも会る


他にも移住希望者が複数いた

町は冬なのに建設ラッシュである


グラスは国ではないので税金がない

供託金と町営の事業で町を運営している


警察組織はまだないので自警団が基本で


魔物からの防御として数人の兵士経験者が、公務員として雇われている

ツユキ商店も私から村営に委託した。

ウメエ棒をツユキ商店に10グラスで販売しツユキ商店は30グラスでお店に並べる

他農家の野菜なども販売しており

ツユキ商店の周りの店もゴザ販売から屋台販売そして店舗へと発展した。


この場所を売るということも町の運営資金源になる

お金がない場合はリースも行っている


一応この辺を助言したのも俺だ!


開拓は広がり新たな麦畑なども必要となる、主食だしね、足らない場合は小麦粉をポチッとするが

私の用意する小麦粉は品質が良すぎるらしい。商店に並べるとツユキ印の小麦粉はすぐに完売する。

ちなみに孤児施設で使う小麦粉はすべてがツユキ印だ 

孤児たちの舌が肥えてしまうな


なかなかなれない孤児たちもいたが 孤児出身の村人ばかりなのでみんなすぐに打ち解けてくれた

ジェニファーは大きなお腹で孤児院によく出かけるそろそろ安静にしてほしい私もドキドキしてしまう

シンシアもついているので大丈夫だろう

男はこんな時、本当に役に立たない


村人たちはそんな私に


「金ちゃん、がんばんなよ、あんたがしっかりしなくちゃ」


とはっぱをかける

そんなやり取りを移住した人はビックリして見守る

守護者と言えば王や神として、あがめられる存在


それが友達付き合いをしているからである


しかし弊害もある、気軽に話せる守護者として移住者も話しかけてくれた

しかしジークバインよ、誘惑はやめてほしい・・・

幾ら尊敬するグラス様の交代者だからって慕いすぎだ・・・


彼女の魔力で私の悪いところ見てしまうのか

禁欲していることがばれているのか・・・


「よかったら・・・私の体をお使いください」

と二人きりになると・・・・


いや!いかんいかん、私はジェニファー一筋ですから・・・

闇の魔法には相手を魅了する力もあるので、大変に危険だ・・・修行せねば

実際夜になると、妙に色っぽくなるジークバインに言い寄る町人は多い、この世界じゃ結婚適齢期ですしね

しかしことごとく振られているようだ、誰かいい相手が現れてくれるといいが・・・


畑のほうは調子がいい、さらに作付も増やし土を慣らしている

ヤギが増えたので堆肥も多く使えるようになった

来年から畑にも人を雇うようになるかもしれないな


残念なのは果物はまだ実がならなかった、桃栗三年ですしね

ただ、枝ばりがいいので、来年は期待できそうだ

ミカンは今年も豊作だ。


枝も増えたので挿し木をし少し作付を増やした


山羊牧場は出産ラッシュである 出産期間をコントロールするには徐々にメス山羊を導入した方が良かったか

失敗した

とはいえ入れ違いでクロも第2子を妊娠しているし他のヤギ子たちも 少し期間がずれている


そしてシロの他にオロチとヤワタというヤギハーレムも作ったこれにより

血の偏り問題も解消されよう、ヤギの子供達も健康的に繁殖できるようになるだろう。

だからヤギ乳は一気に増加しそうだ。


雑草が少ない時期なので餌不足だ、しかし広い守護者の丘を探せば冬でも青い雑草がある。

放牧だ、子山羊達が元気にどっかに言ってしまいそうだが、ポチとその配下がよく監視してくれていいる

牧羊犬も出来てしまう素晴らしい犬達だ、ちゅう吉とは違うな。

ただそれでも餌は不足しているのでアルファルファキューブをポチって与えている。


そしてヤギ長男の別れも来た、これ以上置くとシロが攻撃してしまうので、グラスの農家にもらわれる事となる、いずれメスの子山羊が乳離れをしたら渡す約束もしている。


シンシアは悲しそうであったが、話をして納得してくれた。

そしてヤギの飼い方を習いに農家の子供達が研修としてシンシアに習っている、シンシア先生だな

いずれ農学校も作って農業支援をしてもいいだろう、農作業は魔法の訓練にもなるしね

ホビットのグラムさんとも農業知識の交換を行っている。

前世界の知識に興味心身であった、農業に対する探究心は流石だ。

この世界の作物に詳しいので俺も助かる、野生に自生している作物で野菜にできたり飼料にできる植物を

教えてくれる。


ヤギは大人気で、貰いたいという声は多いベロニカからの商人もヤギを欲しいという声がある。

ヤギの子供達の就職先は多い・・・ヤギ肉にしなくてよさそうだ。

実際雑草で育ち、雑草の処理が出来、糞は堆肥になる。乳は飲める特に授乳期の女性には牛乳以上に

向いているの飲み物だ、大陸には牛もいるが、農作業を手伝わせる存在で乳牛としては数が少ない

よく食べるので餌代もかかる。ただ食肉としては牛肉の方が上だろう・・・


羊もいずれ導入しようこの世界にいるようなのでベロニカから仕入れたいものだ

ホビットの農地が増えれば彼らが導入してくれそうではあるな


そして


もうすぐ俺の子が生まれる どんな名前にしようか・・・


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