転生した先はとある和風な異世界でした
響鬼 霊
第1話 普通の日常からの転生
春風の匂いと早朝の寒い春を満喫しながら1人の少女は歩いていた。彼女の名は綾瀬 白[アヤセ ハク]。白が横断歩道を渡っている時、暴走したトラックが白を引いた。白の体をいとも簡単に飛ばした。白の体はアスファルトにぶつかり転がりそして白は即死状態だった。
(痛っ!熱い!・・・私死ぬんだ。まだまだ人生が待ってるのにここで終わるんだ・・・)
白は息絶えた・・・
「うっ、ん?」
(あれ?なんで生きてんだろう?トラックに引かれたはずではたかったの?)
白は目を開けた。広がってたのは木の天井と神社によくある簾だった。白は自分の目の前にある光景を見て戸惑った。すると1人の美しい女性の顔が白の目の前に現れた
そして白を抱きしめた
その時、やっと白は自分が赤ん坊であることに気づいた
「やっと会えた私の愛しい我が子。何日か離れただけでも寂しかったわ」
(だれ?この人・・・)
白は頭を少し傾げた
「忘れたかしら?私はあなたの母親よ」
(母親?・・・え?母親?看護師でなく?)
「麗子様、雅剛[マサタカ]様から文[フミ]が・・・」
「やっとこの子の名前を付けて下さったのね・・・」
麗子は文を開いた
こう書かれてあった
『白月[シラツキ]
人を明るくし何事にも混じらぬ純粋な心がある子になるように。月のように自慢ばかりしない月のような人になって欲しい。白龍のような気高き精神を持って欲しい』
「とても美しい名前ね。これからあなたの名は白月よ」
(やっぱり転生したんだ・・・。様子からは日本の古代に転生したみたい。それに白月という名はなんかいい響きかも)
それからしばらくして白月は新しい生活に慣れて行った
日本にある古代の話では風呂に入らなかったらしいがここでは普通に入る。悪霊が毛穴から入ることはないからだ。それがなぜ分かるかは白月は分からなかった。そのような事が沢山あった。だが白月は慣れて行った。どこか違う世界観に白月は疑問を持った。それでも気の所為だと自分に嘘ついたのだった
月日が流れた。
白月は3歳になった
お寺や神社にお前りに行きこの後も元気で居られるように祈るためだ。この時代は伝染病でよく人が死ぬ。現代で言うひな祭りと言った所だ
今回のは母は体調を崩してしまい行けなかった
なのでここにいる人は歳離れた兄と父と側室の夜見の君と白月だけだった
しばらく牛車に揺られていた
その時、叫び声が聞こえた。兄と父は牛車から降りて事態に備えた
しばらく人が殺されていく音が聞こえた
白月は怯え固まった。乳母はどこかに逃げて行ってしまい白月1人だけだ
白月の目の前に現れたのは知らない男だった
「だ、だれ?」
その男はとてもビックリしてた
「こ、子供!?」
簾の隙間の奥にはたくさんの死体と血の海。その中に父と兄の死体、そして途中から牛車から抜け出して逃げようとした夜見君の死体があった。白月は震えた
「こ、殺すのですか?」
白月は目を閉じた
男は白月をじっと見た
すると男は白の溝打ちを打った
白月は意識を失った
そして男に連れ出された
「お頭、その子は殺さないんすか?」
「殺さん。過去の記憶を消せばいいだけだ」
「凜音さんにさせるんすか?」
「ああ、この子にとってこの方法がいい」
「そうすか。分かりゃした」
その後、白は女の人に生まれた時からの記憶を消されたのだった
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