[日記]遠くで聞こえるカンカンカン
中が空洞の、金属質な音が繰り返し聞こえる。
カンカンカン、と言うよりは、もっと響いていて、それでいてこう、平べったいような音。それでもカンカンカン、と表す方が適切な気がしてしまうのは、不思議なもの。
どこかで作業をしているのだろうか? 加工しているふうではない。例えるなら、鉄パイプを叩いている感じ……加工しているのか?
ィィン、という感じに尾を引いていて、昼間からやかましいものにはちがいない。けどそれは起きている生活の中の、一つの営みであって、外野が、ましてや聞き入るだけの者がどうこう言っていいものでもない。
そんなものに体力を使うくらいならば。
といった心持ちで生活するのがいい。遠くで誰かが生活している。私と接点がなくとも、無機質な音というもので、空間を、隔壁を貫通して、分かるくらいでいいのである。
さて、今日はいくらかの予定がある。その頃には終わっているだろうか?
◆◆◆◆
と、用事が残っている状態でお昼になりました。
この新天地でどう生活したらいいか、も分かってきて、食料調達もお手のもの(狩りをしていたわけではないですが)。
そんな中、連日、どこからかカンカン聞こえてきます。
音に敏感な人には耐えられないものかもしれませんが、これも外界とのちょっとした接点。誰かがいるのだと、頬杖をついて聞き入ってみてはいかがでしょうか。
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