[ネタ]いずれ降りかかる呪い

※文章力低めでいきます


 生誕祭に招かれなかった魔女が杖を振るうと、黒いパーティクルがきらきらと現れ、主役に襲いかかる。

「ほほ! その子は運命の相手を目にしたとき、この呪いが芽吹くのじゃ。やつあたりじゃと? なんでじゃ。あたしゃ、あんたらより国から頼りにされとるのに!」

 鼻息荒くして魔女は姿を消した。招かれていた者たちは、なんということだと悲嘆にくれるものの、中には先の魔女の言葉に首をかしげる者たちも。

 そう、呪いを得意としている魔女が、頼りにされている? どういうことかと問い詰めようとしたものの、呪いに嘆く王族にはとりつく島もない。


 やがて何年も経過して、赤子は立派な姫となりました。まだ運命を冠する出会いをしていない彼女は、呪いなんてものは感じさせぬ、軽やかな足取りで散歩していました。

 と、人だかりを見つけた彼女は、ふと足を止めます。

 それは隣国から来た、王子様だったのです。

 すると姫は彼を見るなり、思いました。

 今日のおやつは何かしら?


 翌日、隣国の王子との会談の場に呼ばれた姫は、こう思いました。

 お腹がすきましたわ。


 その翌日、王子と庭の散歩をしていた姫は考えました。

 さっき、お昼をいただいたばかりですのに。


 王子がいる間、妙な空腹を覚えていた姫でしたが、彼が帰国すると、食欲はすっかりもとに戻ってしまいました。

 これが恋なのか、なんて勘違いする姫でした。

 しかしそれは、紛れもない呪いでした。

 運命の人を目にすると、食欲が増す、という……。


◆◆◆◆


 眠り姫の童話の呪いが、眠りではなかったら? ということを思い付きまして。

 そうなると姫のルックス以外に障害が発生するのかなぁ、とか思いました。


 よくある、相手の見た目がなにかに見えてきた、なんてものではなく、シンプルに空腹。単に食欲がわいてくる、という意味不明な呪い。

 無害ですね、魔女様。国から呪いを使うように依頼されていて、公に来場させられないから招待状を送らなかった結果が食欲増進の呪いって……。

 こんな童話は嫌だなぁ……。

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