[ネタ]当たり前だと思ってて
今日の飯の当番は誰だっけか。
そんなことをふと考えて、はや数分。もちろん誰か、はすぐに思い出したのだが、そいつの直近の料理はなんだったろうか、今晩は何が出てくるのだろう、と思い至ったのだ。
あいつが用意するのは、材料とそれさえ用意してしまえばできてしまうタイプのファミリー飯。最近は冷えてきたから、辛味のあるものとみた。
「おーい、手ぇ止まってんぞー」
そんな数時間後のことを考えていると、対面の席に座る友人が軽く睨んでいる。俺たちの間には参考書が開かれている。
「あ、悪い。そっちはどう」
全然だ、とペンを置いて肩をすくめる。指摘したことで集中力が切れてしまったのか、執りなおすことはなかった。
そういえば、一人暮らしの飯ってどんなのよ、と尋ねてみる。
「えー、基本的にめんどくさいし、バイトのまかないとかで済ませてるよ。他は弁当」
いかにも彼らしい。シェアハウスにしたらよかったのに、なんてことを言ってみるが、断固拒否。プライベートイズ、大事、などと口にするが、掃除は大変なんだよなぁ、とため息。
「そういうおまえは、ルームメイトっての? そいつらとうまくやれてんの?」
それなりにね、と答えてみる。脳裏に直近のハプニングが浮かぶが、どれも大したことではない。強いていうならば、白米の炊き忘れ。
でも料理くらいできてた方が楽しいんだよなぁ、と押し付けがましい言葉を飲み込んで、再開しようと視線を落とした。
◆◆◆◆
常識、というよりかは、習慣の当たり前ってなかなか特異なのか普通なのか分からないですよね。食事や掃除ならまだ分かることでしょうが、細かいところとかになると、マジで、と目を丸くされることもあるでしょう。
こう、この国では常識だよ、と風習を教えられても、実はその家だけが行っていることだったりすれば、それはそれで何か一つ、書けそうです。ホラーチックになりそうですけど。
合理的なのかは置いておいて、違うのかどうかが分かりにくいのがポイントです。どこもあそこも同じような家庭に見えて、中には違うルールがあるなんて、想像に難くないでしょう。そう、虐待とか?
あ、助長するつもりはありませんよ? ネタとして、です。
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