[日記]あれば上手くなるとは言わないが

 何らかの作業をするとき、揃える道具は大きく分けて三種類ある。

 最低限必要なもの、オプションで必要なもの、そしてその他必要なもの、だ。

 例えば文字を書くには、書くための道具が必要だ。オプションに資料を用意して、その他、快適に適切に書くための道具があれば言うことはないだろう。

 言い換えると、最低限のものでやりはじめることはできるが、オプションはあって損はない、ということだ。


 どうしてこんな話をするか、といえば、書くではなく描くことについて、道具を購入したからである。具体的には、液晶タブレットだ。

 セッティングしてからもうじき二週間になるが、さて、描く習慣のない私は、これを以て満足のいくものを描けるのか? まだ完成させてはいないが、少なくともペンタブレットの時よりもやりやすさはある。

 ここで思い出すのは、「液晶タブレットとかを買っても絵が上達するわけではない」という言葉だ。長年Twitterなどをしていて、数回は目にしたことのある。いろいろなイラストを見るためにフォローしていると、流れてくることがあったのではないだろうか?


 事実として、ペイントソフトを立ち上げ描いてみたが、ただのペンタブレットよりも、遥かに描きやすくはある。もともとアナログ形式で、キャラクターを描けなくはない程度のことはしていたが、これがそのまま反映されている。従来の視線とペン先の解離が小さくなり、アナログに近くなったということだろう。

 これを考えると、「液晶タブレットとかを買っても絵が上達するわけではない」という言葉は、事実は事実なのだろう。だが正確には、自分の扱い慣れているものは何か、という視点がこの言葉からは抜けている。

 例えば昔からチラシの裏側に落書きなりをしていれば、入力と出力は点で繋がっており、これに慣れることになる。一方、ペンタブレットで幼少期から描いていたとなれば、接点の解離があっても問題はないのだ。むしろ、液晶タブレットを使用すると形が崩れる、なんてことがあるかもしれない。

 もしこの点を書き加えるならば、「液晶タブレットを買う前に、描き慣れている手段は何か考えよう。無理に乗り換える必要はない」だろう。もちろん、その通りだ。何度も描いたら、そりゃそうなる。


 仮にアナログはできるが、デジタルでも同じレベルのを描いてみたい、という人には、素人考えだが、液晶タブレットはオススメはしておきたい。

 安くても三万はするが、アナログスキルを発揮するには、十分すぎる道具だ。

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