[日記]OnlyOne?

 これは私にしかできないことなんだ。

 ただただ打ち込まれていくことで、彩られていく世界。そこで生きる彼らの、彼女たちの選択を、行動を描いていく。

 たとえこの大海の隅っこで、豪華客船が近くを通らずとも、私はそれはそれで満足である。


 ともすれば、これは誰でもできるよな、と思うことは世の中に溢れている。もちろん、それは私の主観であり、個人という世界の外に否定するための材料が、あるにはあることだろう。

 しかし当の私は、それをよしとすることに飽きてしまった。

 誰にでもできる。必要な材料を集めて、調理して、出して、また材料を。誰にだって、それくらいはできる。時間をかけて覚えたことを、引き出せばいいだけだ。

 誰にでも。だからこそ進展がないと感じてしまう。

 別に、私だけができることをしたいわけではない。それは個人制作だけで十分だ。どうやったら実現できるか、こうしたらどうだろう、と手を動かし考え続けるのだ。

 だがその外で、ひたすらに、誰にでもできることで、停滞する。足踏みし続けるばかりで、進んでもいない。

 もっと、もっと、そこにとどまり続ければ、何かあるかもしれない。しかしそれは、ただの妄想に等しい希望的観測であることも大いにある。

 どちらを選ぼうとも、後悔はすることだろう。先に立たず、と、先人はよく言ったものである。


◆◆◆◆


 誰でもできるっしょ。この意識って、どこから湧いてくるんでしょうね。多くは特殊な技能でなく、かつ習慣的に行っていることが条件にあると思われます。

 例えば私は、毎週末掃除をしています。しかし、ほんとに足の踏み場がなくなるまで掃除ができない人もいます。

 私は食材と時間があれば、夕食を毎晩作ります。しかし冷蔵庫には飲み物ばかり入れてる人は、毎晩のように中食外食をしてる可能性も。

 それを考えると、誰にでもできる、というのは個人の勝手な拡大解釈なんですよね。実は無意識のうちにできている自身の、強みとも弱みともとれますね。

 なので、履歴書という紙切れを書いている方、自分のその評価基準、見直してみるといいですよ。小説連載してて粘り強いとかギャグかますよりも、文章能力で勝負した方がいいです。


 それで、上記のような足踏みを抱えている私なのですが、趣味の外の世界で、停滞を感じていましてね。私にとっての誰にでもできること、ばかりを仕事に与えられるせいで、目新しい経験を得られそうにないんですよね。

 なので転職しようかなー、とかそんなことを考えているのですが、その活動もめんどくさいなー、となっております。

 というか、お金が必要なのに正規雇用に参加するために苦痛を得る必要があるとか、不条理すぎる……

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