[創作論・カクヨム]ストック&●●
ネタ。寿司ではない。焼く前のハンバーグでもない。無味だがおいしいもの。
それは作者にとっては貴重品だろうと思われる。何をするにしてもこんなのはどうたろう、と提供するためには、ベースとなるネタが必要になる。
物語の序盤終盤関わらずほんのワンシーンだったり、世界観や真相の設定だったり、キャラのワンポイントデザインだったり。
あるいは制作に移らずとも、妄想という形で垂れ流す、という人もいるのだろう。
私は私で五つ、大まかなネタがある。詳細はこの雑記にもあるので省くとして、問題はこれの管理方法だ。
逐一メモしているのだろうか? それとも気が向いたときに、裏紙に書いているのか。多いのはこの携帯端末に吹き込むことだろうと思われる。
私はといえば、基本的に記憶している。紙などに出力することで、出力したことを忘れ、別のことに労力を割くのが理想的といえば理想的だが、出力してしまうと、ネタから枝が伸びないのだ。
伸ばす訓練をしてしまえばいいのだが、いかんせん多忙の身。出力した断片から再構築し直すというのも手間で仕方なく感じてしまうのだ。とはいっても、書き始めたりしないために、出力してしまえとも感じるが、こればかりは生活習慣だ。
で、ネタというのは面白いうちに継枝して、叩いて伸ばして加工するべきなのだが、あるのはこの身ひとつ。やはりどうしようもないのである。消化不良である。
ネタというのは不思議なもので、加工すればするほどアイデアが降りてくるものだ。その加工時間を取れない状況では、待つばかりではイイカンジのものは発生しないし、作り出せない。
ガリゴリと作業の時間を確保して、ネタをこねくりまわしたい。ネタを煮込んで鋳造したい。畑に蒔いて芽を出したい。
ひたすらそう望んでいる。
最終的に出来上がるものは工場なのか、オフィスビルなのか、平屋なのか二階建てなのかは全く分からないが、何ができ上がるのかが分からないからネタを加工するのだ。
作り上げた後に、呆然とそれを眺めていたい。時間ではなくネタを持った自分に追われたい。殴られたくはない。痛いから。
あー、加工したい。つらつらとひねり出したい。絞り出したい。ネタからネタのタネが落ちてきて欲しい。手を動かすんだ。
思わぬものが出きるのも楽しみなのだから。
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