[創作論]ネタが降臨された……!!

※暴力描写若干あり


 コロシアム。大衆の娯楽として作られ、罪を犯した犯罪者を、貴族と平民たちの見世物として扱う施設である。

 挑戦者という、戦績トップクラスの囚人と、処刑執行人が、今は対峙している。槍と、片刃の斧。二人の距離は、かなり開いている。

 王が立ち上がり、片手を挙げた。試合開始許可の合図だ。下にいた立会人がそれを認めて、肺一杯の空気を使って二人に許可を出した。

 殺し合え。

 固唾を飲んでいた観客が沸いた。繰り返される歓声と罵声。液体がこぼれ、食べ物のカスがあたりに飛び散る。

 囚人は自信があるのか、合図と共に短距離走を始めた。執行人は静かに振るわれた穂先を斧ではじく。

 「処刑執行人」。大衆にお披露目されるのは今日が初めてだが、不気味な雰囲気を放っている。その理由は、何よりもその出で立ちだろう。

 まず、表情が見えない。観客席の最前列だからこそ分かることだが、視界の悪そうな仮面。囚人よりもふたまわりは大きいだろう、男らしい体格を覆い隠すのは、数字が一つだけ書かれた黒いマント。

 そうこうしているうちに、穂先が執行人に突き刺さる。執行人は避けようともしていない。

 勝利を確信したのだろう囚人が力を込めて傷を広げようと振り抜く。すると槍は彼の意思に従う。

 だがどうしたことだろうか。少しの距離をとった囚人は、執行人と得物を見比べた。

 槍が、半分に折れている。

 挑戦者に皆、意識が向いていたからか、執行人の姿がないことを誰かが叫ぶ。たしかに、穂先を腹で受け止めたやつは、そこにはいない。

 次の瞬間には、執行人が勝利していた。囚人は倒れ、王が立ち上がり拍手を始める。遅れて、歓声と罵声の嵐がやってくる。

 不気味な影は観客のことなど意に介さず、登場した入り口へと歩いていくのだった。


◆◆◆◆ 


 っていうネタがきた。でも次は、魔王を書くよ!


 こういったネタって、どこから出てくるんでしょうね。もちろん、既出ネタかもしれませんし、被っている要素もあるかもしれませんが、そこにどういったエッセンスを加えるのか、自分次第な部分はあります。

 ネタといえば、自身の経験から作られることが多いですが、この経験ライブラリ、更新できていますか?

 私はちまちまと実施中です。しかしこれがまた難しい。面白いと感じないとやろうと思えませんからね。しかし必要な要素はその先にあったりだとか。

 それこそ、観光とかで色々と見れればなぁ、とか思いますけれど、そこまでの行動力がない。行動力ってどうやったらチャージできますか、教えてください。


 さて、もう桜が開き始めてますね。

 自粛ムードの中、暖かい空気を求め、少しだけ外を歩いてみませんか?

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