[創作論]なまりなまれば

会話の違和感の始まりは唐突に訪れる。

彼の話す一連の言葉は、いつも尻上がりなのだ。しかし何を言っているかは分かるし、問題はない。そういえば彼はどこ出身だったか。

なるほど。親がここ出身ではないのだな。産まれた直後に一番触れる言葉である以上、それが移っているのか。

しかし、ならばいまここで使われている言葉に感化されてもおかしくはないと思うが、無意識の領域なのだろう。


◆◆◆◆


共通語? いいえ、それは広く知られているだけの方言です。

物語において色々な出身の者が一同に介したとき、果たしてどこまで意思疏通がとれるでしょうか。体格や肌の色が多少違うが、同じ種族。でも口から出る音は音としか認識できない。

そこまでいかなくとも、同じ大陸にいたとしても言語の特徴が変わる。これが訛り。

なんとなく言っていることは分かるが、ものの名前とか、えっとなることもあるところが面白いところです。


ただ、ものの名前以外に使おうとすると進めづらいんですよね。共通認識がないと言葉なんてものは存在しないわけですし。


市場では、テレアとリジール親子、あとギル編に出てきた彼とかが訛ってます。彼女たちは同郷出身なわけではないので、言い方をすこーし意識していたりします。

しかし現実の、現地の訛りを知っているわけではないので、違和感はあるでしょうね。そもそも、一人称であたし、とは言わないでしょう。

訛り辞典とか探してみると、面白い発見がありそうですが、さてさて、キャラクターたちにこれをうまく使ってもらえることができるのか…。


強い訛りを活用した作品を探してみるのも、楽しいでしょうかね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る