[創作論]意思ある者より意思なき者を

それは静かにこちらを向いた。

沈黙を守り、ただ私を捉えている。

見られているのは分かるが、それ以外の分かることはない。

それは一本の棒だ。地面から倒れないように立っていて、先端に、光る箱のようなものがついている。

これは、なんだ。


◆◆◆◆


答・監視カメラ

ファンタジー世界では、ロウテクノロジーが採用されたり、オーパーツが使われていたりと、「進化をやめた機械」が現れることがまちまちありますね。

まるで機械たちが自然発生したかのように…


例として「監獄の監視の目」を取り上げましょう。ロウテクノロジーならば牢の並ぶ廊下に数人の看守、オーパーツなら監視カメラ。

自分の立場が分かっているなら、誰かに、直に見張られていることが分かることでしょう。脱出するにしても言いくるめが成功するかもしれない。

なら物言わぬ監視カメラだとどうでしょう?まず、それは起動しているのか。録画されているのか。今まさに、見られているのか…そして、まだどこかにそれがあるかもしれない。そもそも、それが監視のための道具であるか、主人公が分かっているのか。分からなければ先述のようになることでしょう。


意思のぶつかりあうドラマも面白いですが、意思のないものとの対峙するシーンも、難しいながらも面白いでしょうね。

他に例を上げるとしたら、世界を滅ぼすマンと、世界を滅ぼす(といわれている)隕石っぽいもの、とか。

発狂しているわけではないので、これも書くことができれば物語の幅が広がりそうですね?


市場でのオーパーツ、遺産は、基本的に電飾だったり蛍光灯だったりします。なぜか直方体ばかりのオーパーツ。それらは敷きつめ、隣接させることで光ったり音が鳴ったりする。

監視カメラは、ないでしょうねぇ。

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