私はただ、歩けるだけ
ラクリエード
2019GW編
[日記]GW二日目
あまり眠れぬ夜を過ごし、普段の休日より二段階は早い時間に布団を出る。
いつもの朝支度を終え、充電ケーブルなどの日用品を鞄に放り込む。少し時間が余れば、電子端末でいつものことを済ませる。
こういうときはちらちらと時刻表示を気にしながらやるものだが、今日ばかりは余った。どうしてだろうと考えるには至らず、時間を迎える。
いつもの三倍の重量を抱え、玄関へ。ひんやりとしたドアノブをひねれば、春の陽気なんてどこへやら、ぶるりと体を震わせる空気が流れ込んでくる。
◆◆◆◆
少し前に、今年の初めから、ほぼデイリー更新している作品を見かけ、コメントは少ないもののプレビューは伸びていることを見つけました。
こういった日常の出来事を文字に起こすことならまだしも、「世界樹の市場」のようなものを書く場合、どうしても一ヶ月、余裕があれば一週間かかってしまう。
そこで、こういったものなら、一時間もかけずに書けるだろうということで始めてみようかと思い立ちました。
カクヨムに投稿し始め、すでに二年半が経過しています。
「暇の七日」に始まり、まだ「市場」の途中。自信作か、と問われれば、無論、私の描いた物語です。
評価がどうであれ、胸を張れるものです。
「市場」も、あと半年で完結を迎えることになるとは思っていますが、その寄り道として本文章が読まれますよう。
◆◆◆◆
寒い。一応着脱が簡単な服装で出てきたが、それでも冷える。肌を包み込むようなものだが、体の動きはわずかに鈍る。
ところがバス停に到着してみればどうだろう。私よりもスロースターターらしい陽が歩道を暖め始めていた。
汗ばむほどではない。ぐるぐる回っていれば心地良い程度の熱だ。すなわち、止まっていればじりじりと肌を焼かれ、汗が滲むのは間違いない。
しかし、バスは来ない。車や軽トラが右へ、左へ。自転車も、歩行者も少し。
バスは来ない。私はいつも早めに待ち合わせ場所に到着するようにしているわけだが、この待ち時間が苦痛に感じることはなかった。
最近は少し、苛立つようになった。というのも、このバス停、時刻表が色褪せ、土曜、日曜・祝日ダイヤの区別が識別困難になっていたことがあったからだ。
それに加え、曜日ごとに罫線が引かれていないことも手伝って、見事に私は誤解した。
すなわち、書いてあるものが来なかったことがあったのだ。しかしダイヤが違うから、当然だ。
40分近く待っても来なかった(来ないけど)。見渡してもそれらしい影はない(ダイヤが違うから当たり前だ)。果てには営業所に電話する始末(こうしてクレーマーはできるのか)。
この事件で悪いのは自身であるわけだが、「本当に来るのか」という点が不安ではなく、苛立ちとして現れているのだと、これを書いてて思う。
遅れを加味した到着予定時刻が示されていれば、苛々しないのだか。
そういえば、時刻表が変わっている。いや、張り替えられている。ダイヤはそのままのようだ。
五分遅れてやってきたバスに乗り込んで、よろしくお願いしますと声をかけて、ガラガラの席につく。
さて、GWは始まったばかりだ。
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