第15話 giving story...与えられる物語
ヤミドロは、拳を開きフェイクを入れるように能力を使った。
身体操作の能力だ。
手から糸の様な物が、男に向かって飛んでいた。
その時、
パアァン....。
男の目の前で糸が弾けた。
何やら、結界が張られていた。
「何ィ.....?昔は、これは防げなかったろうよォ....。」
「貴様は、昔の私のままだと思っているのか?私になめている態度を止めろ。言って置くが、能力も物理攻撃も効かん!!大人しく帰るがいい....。」
「ケッ.........。なめている態度だとォ....?ハッ....!!笑わせてくれるわァ....。俺は、お前にその以上の最大な侮辱を与えてんだよォ.........。」
「何?どういう事か、説明してもらおうか。」
「言わなくとも、分かるだろォ.........?おめぇなんかに本気で殺り合う気なんてねぇんだよォ.........。」
「...。」
男は、黙り上から能力を出してきた。
ヤミドロは、結界の下敷きになり苦しがっている光景を俺らは見ているしか無かった。
「グハッ....。」
ヤミドロは、吐血をした。
「おい、貴様。どうだ?これが、私に対する侮辱か?私には、滑稽な姿にしか見えぬが。」
「ヘッ.........。だからァ....どうしたァ.........。とっととォ....地獄にィ....落ちやがれェ.........。」
そう言って、ヤミドロは中指を男に向かって立てた。
「おいィ....。タカシマァ.........。今までぇありがとうよォ.........。」
いきなり、俺の方に感謝の言葉を言われた。
「おめぇがァ....。滑稽な姿だよォ.........。」
ヤミドロは、結界の下敷きになりながら何か踏ん張っている。
「まさか!!貴様!!いつその能力を....!!」
「ヘッ....!!自分で、"自爆の能力"を覚えたんだよォ....。じゃあなァ.........。」
自爆!?そんな!!っと思いながら、反射的に避難をヒカリと一緒にした。
爆発は、建物内にかなり響いたが、建物はかなり頑丈な物質で作られていたらしく、倒壊まではいかなかった。
その前に、また1人仲間が消えた。
俺は、また誰かの為に責任を負い戦わなければならない....。
なんというか、絶望はしたが涙が出なかった。
それは、ヤミドロに憎いとかの感情があるからとかではなく、俺は薄々思っていた。
仲間とは、いつか消える存在なんだ。と
だから、行動も立ち直るのも早かった。
「ヒカリ....。次へ、進むよ....。」
勿論、俺と思っている事が一緒だと限りないからヒカリが泣いているのが当然。
寧ろ、俺がおかしいのかもしれない。
結局、あの2人の関係も聞けなかった....。
精神的に辛かったのから、何かを悟った。
次は、..........が死ぬ。と。
とにかく今は、ヒカリが泣き止むまで進めない。
それを、黙って見ている。
絶望とは、恐ろしい....。
喜怒哀楽の感情すら消えて、愛も空っぽになり、仲間も失う事になってしまう。
与えてられたのは、厳しい順位や同盟禁止令など....。そしてどれよりも残酷な絶望を味わう事になる....。
言われた通りだ。世の中にはヒエラルキーという物が存在する。それが地を着いたら、永遠に見下される運命だ。
もう、頭が狂ってしまった....。
そうすると、俺は自然に何故か笑うしか無かった。
自分でも、分かるかなり不気味な笑いだと....。
ヒカリは泣き止んだが、俺を不気味がって見ている視線が俺に刺さっている。
「.........何を笑っているの....?冗談でしょ.........?」
俺は、すぐ死にたくなった。
意識しないと、笑い止まないのを何とか止めた。
「....ごめん、もう頭がおかしくなっちゃった........。」
「...。」
ヒカリは、黙って俺を嫌気がさす空気で見たが、仕方がなく次へ進む事にした。
分かってる。次死ぬのは、.........だ。
to be continued...
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